シンボルマークのはなし

2016年 5月 16日 月曜日

突然ですが、皆さんはWHO(世界保健機関)の旗(マーク)をご覧になられたことがありますか。

旗には、中心にとある動物が描かれています。何の動物かご存知でしょうか。

 

正解は・・・ヘビです!

杖に巻き付いているヘビの姿が描かれています。

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しかし、なぜヘビと杖なのでしょうか。

これは、ギリシャ神話に登場する、名医アスクレピオスが持っていたとされる杖(アスクレピオスの杖)に由来しています。

アスクレピオスは非常に優れた医師で、最終的には死者すらも蘇らせることができるようになったとされ、医学の神とも言われています。

その彼がヘビの巻きついた杖を所持していたとされることから、アスクレピオスの杖は医療の象徴として広く用いられるようになりました。

 

また、ヘビは脱皮を繰り返す様が“再生”を思わせるといった理由などから、生命力の象徴ともされているようです。

 

そんなヘビ、実は薬学にも縁があります。

それが“ヒュギエイアの杯”。

ヒュギエイアは、先ほど登場したアスクレピオスの娘で、衛生や健康を司る女神とされています。

このヒュギエイアの杯がシンボルとして描かれる場合には、その名の通り、水や薬が入っていると思われる杯に、アスクレピオスの杖同様、『ヘビ』が巻きついている状態で描かれることが多いです。

 

救急車の車体などにも描かれることの多いアスクレピオスの杖とは異なり、日本国内ではあまりピンとこないこのヒュギエイアの杯ですが、諸外国では薬学のシンボルとして用いられているようです。

特にドイツでは、ドイツ語で薬局を意味する“Apotheke”の頭文字であるAの文字の中に、このヒュギエイアの杯を描いた看板を掲げた薬局を、町のあちこちで見かけることができます。

ドイツにお立ち寄りの際には、ぜひ一度ヒュギエイアの杯を目印に薬局を探してみてくださいね。

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