ひき始めの風邪のおはなし

2016年 10月 1日 土曜日

10月に入り、秋を感じる季節となりました。

そんな中、先日風邪をひいてしまいました。さらには、ひき始めの対処が甘かったので、少々こじらせてしまいました。

そんなことがあったので、今回はひき始めの風邪に対抗するためのお話です。

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風邪ひいちゃったかな、なんて時、病院に行くべきなのはわかっているけど、忙しくてそういうわけにもいかない。そんな時はひとまず漢方薬を飲まれる方も多いのではないでしょうか。そんな時何を飲まれていらっしゃいますか。

 

東洋医学では、「ひき始めの風邪」といっても大きく分けて2種類あり「冷えタイプの風邪」「熱タイプの風邪」に分けることができると言われています。

 

  • 冷えタイプの風邪

症状:後背部のゾクゾクするような寒気、肩や首筋が凝って震えるような感覚、粘り気のない透明な鼻水 など

よく用いられる漢方薬:葛根湯 など

  • 熱タイプの風邪

症状:喉の腫れ等の違和感・乾燥感、喉の痛み、高い熱、頭痛、節々の痛み など

※熱タイプといっても、実際に熱があるかどうかで判断するのではありません。「寒気がない」=熱タイプと考えるとわかりやすいかもしれません。

よく用いられる漢方薬:銀翹散(「ギンギョウサン」と読みます) など

 

葛根湯はよく聞いたことがあると思いますが、銀翹散ってご存知でしょうか?

今回はこの「銀翹散」について簡単に紹介したいと思います。

 

銀翹散に配合される生薬は、金銀花(キンギンカ)、連翹(レンギョウ)、薄荷(ハッカ)、桔梗(キキョウ)、甘草(カンゾウ)、淡竹葉(タンチクヨウ)、荊芥(ケイガイ)、淡豆鼓(タンズシ)、牛蒡子(ゴボウシ)と羚羊角(レイヨウカク)の10種類です。

 

それぞれの特徴や働きを簡単にご紹介いたします。

金銀花、連翹:上半身にこもった熱を冷まし、解毒作用があるとされています

薄荷、淡竹葉、荊芥、淡豆鼓、牛蒡子:肺の炎症を鎮め、発汗と解熱作用があるとされています

桔梗:肺の熱を冷ます効果があるとされています

甘草:のどの痛みを鎮める効果があるとされています

淡竹葉:のどの渇きを潤す効果があるとされています

羚羊角:解熱作用があるとされています

 

また、季節の変わり目の風邪などは熱タイプの風邪であることが多いとされているため、銀翹散が効くとも言われています。

これからの季節、風邪ひいちゃったかな、と思ったら、ご自身の体質や症状に合わせて選択してみると良いかもしれません。ぜひかかりつけの医師、薬剤師へ相談してみてくださいね。

 

風邪をひいたときには無理をせずにできるだけあたたかくして、ゆっくり過ごすことも忘れないでくださいね。

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