砂糖依存症のはなし

2017年 3月 1日 水曜日

バレンタインデーやホワイトデーで、百貨店やスーパーには美味しそうなスイーツが並び、誘惑される毎日が続きますね。お腹がいっぱいなのに…、ダイエット中なのに…、ついつい手が伸びてしまい、悩んでいる人も多いのではないでしょうか?私も、ちょっとだけなら…と手を付け始めたお菓子の袋が空に!!なんてことがよくあります。ちまたでは“チョコ中毒”という言葉も耳にすることがあるのではないでしょうか?そこで、今回は砂糖の依存性についてお話ししたいと思います。

砂糖の依存性については、2008年、米大学での研究論文によって臨床根拠が得られています。この研究によると、空腹時に多量の砂糖を摂取したラットの脳内では、コカイン、モルヒネ、ニコチン等の依存性薬物による変化と同様の神経化学的な変化が起こるとされています。砂糖による刺激は、依存形成に関わるオピオイド、快感や幸福感に関わるドーパミン、感情コントロールや落ち着きに関わるセロトニンを放出することが知られています。したがって、砂糖刺激への嗜癖が形成され、過剰摂取、依存症への悪循環に陥ってしまうのです。“チョコ中毒”というのも、このような理由から起こるのでしょう。

 

砂糖依存症を克服するためには、原因から離れることが一番の近道なのですが、上記のような依存性もあり、なかなか難しいことだと思います。また、極端に砂糖摂取量を少なくすることも、低血糖等、身体にとって非常に危険な状態になってしまいます。まずは間食を1つでも減らしたり、甘みの少ないものに変えたりすることが有効です。蜂蜜やメープルシロップで置き換えることも良いでしょう。ただし、それらも摂りすぎには注意しましょう。また、間食をしないように1日3食規則正しい食生活習慣を心がけることや、糖代謝を円滑にするため、ビタミンB群やミネラル類を不足しないよう摂取することも重要です。

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