便秘のはなし

2014年 8月 1日 金曜日

男性から、「最近便秘でさ・・・」なんていう話はあまり聞いたことがないのですが、多くの女性の方は便秘で悩まれた経験をお持ちではないでしょうか?
皆さんご存じの通り、便秘は女性の大敵です!
肌荒れやぽっこりおなかの原因とも言われていますよね。
なかでも特に妊婦さんなどは大きくなった子宮が腸の動きを邪魔して、便秘がちになったりします。
ちょうど先日、妊娠中の友人から「便秘なんだけど、この薬飲んでもいい?」と相談されたことがありました。そして、取り出された薬は・・・センノシド!!
センノシドは妊婦または妊娠している可能性のある婦人への投与は原則禁忌とされています。(子宮収縮作用を誘発する可能性があるため)
友人から詳細を聞けばセンノシドは妊娠前に通っていた病院から処方された薬で、現在通院中の産婦人科にて処方された便秘に対する別の薬は効き目が弱いという訴えでした。
それを聞いて・・・
妊婦への投与は原則禁忌ではあるけど、そういえば前に働いたことのある病院の産婦人科では実際投与してたなぁ・・・。
でも友人が診てもらっている産婦人科の主治医はこの薬持ってることさえ知らないってことだし・・・。
などとグルグル考えた結果、友人には服用した場合の流早産のリスクを説明し、服用を避けてもらうことにしました。
一見女性のヒーローとも思える便秘薬ですが、実はそんなコワイ一面も持っているのです。

主に便秘薬として使われる医療用の薬としては、
便に水分を与えて柔らかくし、排泄の手助けをする薬・・・酸化マグネシウム、カルメロースナトリウムなど
腸の動きを良くして、排泄しやすくする薬・・・センノシド、ピコスルファートナトリウムなど
に分類されます。(他に座薬や浣腸などもありますが、ここでは省略します)
よく薬剤師はこれらの薬を患者さんにお渡しする時に「様子を見ながら調節して飲んでくださいね」と説明するのですが・・・この調節が意外と難しいのです!
私自身、一時期服用していた経験があるのですが、効かないなぁと思って量を増やしてみたら効きすぎたり、効きすぎたからって飲むのをやめるとまた便秘になったり・・・。
うーん、難しい!!
それからはそんな自分の経験談も交えたりなんかして、患者さんとより近い立場で話せるようになったので結果オーライなのですが・・・。

便秘の原因として、運動不足・食事バランスの悪化・水分不足・ストレスなどがあげられますが、女性ではホルモンバランスなんかも関係すると言われていますよね。
なかには便秘薬の服用が習慣化されている方もいるとは思いますが・・・じわじわ腸が麻痺し、通常の量では効き目が出にくくなって薬を増量し続けてしまい、いつの間にやら用量オーバーの薬の量になっちゃう!!なんてコワイことが起こることも考えられます。
便秘薬でよく使われる酸化マグネシウムを通常量より多く飲むと、意識障害などの症状が出る場合もあります!
もちろん、正しい用法用量で服用すればとても優しいお薬なのですよ。
便秘がちな女性の皆さん!
忙しい世の中ですが、溜まったストレスはうまく発散をし、生活習慣の見直しと薬の正しい服用を心がけましょう!

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