漢方薬の効果差のはなし
2015年 1月 15日 木曜日
寒い日が続いていますが、皆さん体調はいかがでしょうか。
本日は漢方薬の効果差のはなし です。
漢方薬は患者の体質や症状に対応して使い分けられておりますが、同じ薬剤でも患者さんによって応答性は様々です。効果に差が生じる理由の一つとして、腸内細菌が考えられます。
例えば便秘薬として使用される大黄の瀉下成分であるセンノシドは、活性成分と糖が結合した配糖体と呼ばれるものです。配糖体は消化酵素では分解されず、そのまま大腸まで移行し、腸内細菌によって糖と活性成分のレインアンスロンに分解されます。
生成したレインアスロンが大腸壁を刺激して蠕動運動を活発にして瀉下効果をもたらすとされています。
そのため腸内細菌は薬効発現に大きな役割を担っています。
配糖体の糖を食べるような菌は、マイナーな菌であり、だからこそ個人差が大きく、漢方薬の効果に個人差が生じると考えられます。
Posted by pharmacist008.
カテゴリー: コラム.