ホップのおはなし
2024年 10月 15日 火曜日
そろそろ夏の暑さも和らぎ、過ごしやすい秋がやってきます。
秋のイベントといえば、ドイツのお祭り「オクトーバーフェスト」。
国内でも各所で開催され、世界のビールや食べ物などを楽しめるみたいです。
今日は、ビールの原料として有名な「 ホップ 」の話題をお届けします。
*ビールは薬だった
ヨーロッパでは昔、生水を飲むとペストやコレラに感染したことから、修道士たちは民衆にワインやビールを勧めてきました。
また、栄養豊富で薬草を使ったビールを薬としても利用したそう。修道院で作られるビールは「トラピスト」と呼ばれ、現在でも限られた修道院で造られています。
日本のスーパーなどでも見かけるシメイは、トラピストビールの1つです。ぜひ飲んでみてはいかがでしょうか。
*ホップの働き
ホップといえば、松ぼっくりのような形が特徴的ですよね。あの部分は毬果(きゅうか)と呼ばれ、中には黄色い粒状の「ホップ腺」が付いています。
ホップ腺には結晶性苦味成分、芳香成分などが含まれており、ビールの苦味、香り、泡に重要なだけでなく、雑菌の繁殖を抑え、保存性を高める働きがあります。
また、消化を促進する健胃作用、イライラや不安を解消する鎮静作用、利尿作用のある成分も、ホップ腺に含まれています。
*身近な市販薬にも
ドラッグストアなどで購入できる市販薬の中にも、ホップを使用した商品がありました。ホップエキスを含む複数の生薬成分で構成され、以下の効能を持つ医薬品です。
【効能】
いらいら感・興奮感・緊張感の鎮静
上記症状に伴う疲労倦怠感・頭重の緩和
いかがでしたか。上記以外にも鎮痛作用、ホルモン作用、肥満予防など、ホップは様々な効果が期待され、研究されている植物です。
ホップには健康効果が期待できそうですが、ビールの飲みすぎは生活習慣病の原因になります。
くれぐれも気を付けて、お酒を楽しみましょう。
Posted by pharmacist008.
カテゴリー: 日記.