肝臓のはなし
2016年 1月 1日 金曜日
皆様、あけましておめでとうございます!!
本年もEPファーマラインをよろしくお願い申し上げます。
さて、年末年始でお酒を飲む機会が多く、肝臓の状態が気になる方も多いのでは??
そもそも肝臓の働きとは何でしょうか。
さまざまな働きを持つ肝臓ですが、大きく分けると次の3つです。
① 代謝・・・たべものから摂った糖・たんぱく質・脂肪を体内で使える形に変える。
② 解毒・・・人体に不要なもの、有害なものを分解して排出する。
③ 胆汁の合成・・・たべものの消化吸収を助ける胆汁を作る。
お酒を飲むとアルコールによって肝臓の働きが低下します。 その結果、肝臓に運び込まれてきた脂肪酸を燃やしにくくなり、中性脂肪が多くなります。また、その中性脂肪を運び出す働きも低下し、アルコール性脂肪肝となります。
予防として「休肝日」を作っている人もいるかと思います。
最近はお酒をまったく飲まない人でもなってしまう脂肪肝が話題になっています。それがNASH(ナッシュ)と呼ばれる非アルコール性脂肪肝です。非アルコール性脂肪肝は、肥満や糖尿病などが原因とされ、食事から摂るエネルギーが多く、肝臓に運ばれる脂肪酸の量が多いことが、発症の要因になっています。
治療は体重を減らすことが最も重要と考えられています。
(但し、急激な減量はかえってNASHを増悪させることがあるので、注意が必要です。)
「肝臓は沈黙の臓器」と呼ばれ、病気になっても自覚症状が出ないことがほとんどです。
お酒を飲む人も飲まない人も、適正体重を心がけ、適度な運動をし、肝臓に気をかけてみてはいかがでしょうか。
参照
『専門医がやさしく教える
肝臓病』 熊田博光(著)
Posted by pharmacist008.
カテゴリー: コラム.