お薬の飲み忘れのはなし

2016年 2月 1日 月曜日

まだまだ寒い日が続きますね。冷え性の私にとっては辛い日々です。

暖かい春が待ち遠しい限りです。

 

さて、今日はお薬の「飲み忘れ」について、お話をしたいと思います。

持病をお持ちで毎日お薬を飲む方、風邪などの時だけお薬を飲む方、様々だと思います。

ところで、医師から言われた通りお薬をきちんと飲む事って案外難しかったりしませんか?

 

・ついつい飲み忘れてしまった。

・効いているのかわからない。

・この薬を飲んだらなんだか調子が悪い気がする。

・薬がたくさんありすぎて、飲み方がわからなくなってしまった。

 

患者様一人一人がお薬を継続して飲めない理由は様々ですが、

お薬を医師の指示通りに飲むことは非常に大切なことなんです。

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例えば、血圧コントロールは降圧薬を毎日続けて飲むことが必要不可欠です。急にお薬を止めてしまうと反動現象により以前よりも血圧が高くなってしまうことがあります。

感染症治療で使われる抗菌薬ですが、細菌が少なくなってくると症状も軽くなり、つい治ったように思いがちですよね。しかしそこで服用をやめてしまうと、生き残っていた細菌が再び増えはじめ、以前よりも症状が重くなることがあります。さらには、その抗菌剤が効かない細菌を作りだしてしまうことだってあります。

また、アレルギー性皮膚疾患などに使われるステロイド薬でも症状が治まったからといって使用をやめると、かえって症状が悪化することがあります。

 

医師は、患者様の症状に合わせてお薬を処方しています。そのことをよく覚えておいてくださいね。

しかし、ご自身の体のことですので医師の言われた通りにだけお薬を飲むのは不安もありますよね。患者様自身に「どんなお薬なんだろう?」「ずっと飲んでいても大丈夫なのかな?」と治療に関心を持ってもらうことは非常に大切です。

そこで、最近はアドヒアランスという言葉がよく使われるようになりました。アドヒアランスとは「医師と患者様がお互い納得して治療を行う」ことです。治療上の疑問や不安を医師・薬剤師に相談し「何となくお薬を飲むのが嫌」をなくしていきましょう。

 

また毎日、お薬を飲まないといけないと「うっかり」飲み忘れてしまうことってありますよね。そこでいくつか飲み忘れ防止法を紹介したいと思います。

・お薬の量が多い場合、1回分ずつ包装(一包化)してもらう。

・お薬カレンダーを活用する。

・カレンダーにお薬を飲んだら印をつける。

・タイマー・目覚まし時計を活用する。

・出先にもお薬を置いておく。(昼服用の飲み忘れ防止に有効です。)

・お薬を目につく場所に置いておく。

・周りの人も巻き込む。(特に、ご高齢の患者様は本人だけでなくご家族や周りの方の協力も大切になってきます。)

 

健康な体を維持するために、飲み忘れの「うっかり」を防ぎ、納得のいく治療を続けられるようにしていきたいですね。お薬の飲み方などで不安があれば是非、かかりつけの医師、薬剤師へ相談してみてください。

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