服薬ゼリーのおはなし
2018年 12月 3日 月曜日
「薬が嫌い!」というお子様は多いのではないでしょうか?
今回はそんな時に役立つ服薬ゼリーについて紹介させていただこうかと思います。
一概に服薬ゼリーといってもたくさんの種類があります。その違いについて説明させていただきます。
最初はお子様向けの味がついているタイプです。
こちらはお子様が飲みやすいようにいちごやぶどう等の味がついていてお子様でも飲みやすくなっています。
しかしお子様の薬全てに使えるわけではなく、一部の抗生物質や漢方薬ではあまり推奨されていません。なぜかというと抗生物質は苦くなって余計に飲みにくくなる、漢方は匂いや味を消してしまわない方が良いなどの理由があります。そのようなときは次に紹介させていただく抗生物質用や漢方用の服薬ゼリーを使用しましょう。
まず抗生物質用のゼリーです。こちらは普通のゼリーと何が違うのかというとズバリ添加物が少なくなっています。
一部抗生物質を苦くしてしまう原因は添加物にあるからです。一見全てのお薬にこちらの服薬ゼリーを使えばいいように思いますが、こちらのお薬は添加物が少なくなっているため開封後の使用期限が短いという点に注意が必要です。
次に漢方薬用のゼリーです。こちらは何が違うかというと使い方が違います。
普通のゼリーは苦味を抑えたり、のどにつかえたりしないようにゼリーでお薬をはさんで使います。しかし漢方薬用のゼリーは味や匂いを消してしまわないようにゼリーと混ぜて使います。
このゼリーは味や匂いを消さないなら意味がないように思ってしまいますが、実は漢方薬は後味が残りやすいという特徴があります。そこで漢方薬用のゼリーは後味が残りにくいという利点があります。よって漢方薬用のゼリーを服用すれば一瞬味や匂いが我慢できれば良いことになります。もし漢方薬の服用が苦手であれば一度試してみてはいかがでしょうか?
最後はスティックタイプの服薬ゼリーです。
こちらは1回使用分ごとに個包装となっているタイプです。服薬ゼリーは通常保存料が入っていないため開封後に長期保存しておく事ができません。
しかしこちらのスティックタイプの服薬ゼリーであれば余った分を保存しておく事ができます。ただしスティックタイプのデメリットは包装中に入っているゼリーの量が一定であり調節できないためお薬の量によって調節することができません。
以上のように服薬ゼリーにはさまざまなタイプがあり、それぞれに特徴があります。
また最近では味がおいしく飲みやすいお薬も多くあるので飲みにくいお薬だけ服薬ゼリーを使用しても良いかもしれません。
もしお薬を飲めないなどでお困りであれば一度薬局で相談してみてください 🙂
Posted by pharmacist008.
カテゴリー: コラム.