糖尿病のはなし

2021年 10月 1日 金曜日

糖尿病とは血糖の高い状態が続くことにより、血管に障害が生じる病気です。

細い血管に起こる障害と太い血管に起こる障害があります。

細小血管障害(細い血管に起こる障害)

・糖尿病性神経障害

・糖尿病性網膜症

・糖尿病性腎症

大血管障害(太い血管に起こる障害)

・脳血管障害

・虚血性心疾患

・閉塞性動脈硬化症

細小血管障害は「しめじ」の順番に発症することが多いと言われており、「し」は神経障害、「め(目)」は網膜症、「じ」は腎症です。すべての患者さんで順番にこれら合併症が出るわけではありませんが、だいたい神経障害は5年以内、網膜症は10年以内、腎症は15年以内に発症すると言われています。

大血管障害は糖尿病特有のものではありませんが、高血糖が続くと動脈硬化が加速して発症しやすくなります。

糖尿病治療の目的は、糖尿病があっても血糖をコントロールして、糖尿病がない人と同じ健康寿命を保つこと(健康日本21より)とされており、血糖コントロールをするために以下のことが重要です。

  • 食事療法

朝・昼・夕食を規則正しく食べ、栄養のバランスを考えることが大切です。各個人に適正な1日に必要なエネルギー量を摂取しましょう。

最近では糖尿病患者さん用の宅配弁当もあるので、うまく活用しましょう。

  • 運動療法

運動することにより血糖を下げるインスリンの効果が発揮しやすい状態になります。有酸素運動と筋力トレーニングをバランスよくしましょう。薬物療法を受けている患者さんで急激に激しい運動をすると、低血糖を招く恐れがあるので主治医と相談して行いましょう。

  • 薬物療法

糖尿病治療薬の開発が進み、最近では色々なタイプの薬があります。

・経口血糖薬:スルホニル尿素(SU)薬、速効型インスリン分泌促進薬、DPP-4阻害薬、

α-グルコシダーゼ阻害薬、SGLT2阻害薬、ビグアナイド薬、

       チアゾリジン薬

・注射薬:インスリン、GLP-1受容体作動薬

高血糖状態が続くとQOLの低下や予後不良を招くことになります。糖尿病とうまく付き合うために食事・運動療法をしっかり行い、薬物でうまくコントロールしましょう。

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