お薬の正しい飲み方、知っていますか?~服用時点の基本を解説~

2025年 5月 16日 金曜日

  

「1日3回毎食後に飲んでください」と医師や薬剤師に言われたとき、皆さんはきちんと守れていますか? 

実は、私自身も飲み忘れたり、タイミングを間違えたりしてしまった経験があります。

例えば、朝食を抜いて空腹のまま薬を飲んでしまったり、昼食と夕食が遅れて昼食後の薬を飲みそびれたり…。 

そもそも、なぜ薬を飲むタイミングが指定されているのでしょうか? 

今回は、お薬を飲む時間その理由について詳しく解説していきます。

 

服用時点とは?お薬を飲むタイミングの基本

お薬を飲むタイミングは「服用時点」と呼ばれます。

服用時点には、以下のような種類があります。

・食前 

・食後 

・食間

・食直前

・食直後

・起床時

・就寝前

今回は特に「食事」に関わる服用時点について詳しく見ていきましょう。

 

食事に関わる服用時点の種類とその理由

 

1.食後

タイミング 食事を終えて30分以内
理由

・胃の中に食べ物がある状態で飲むことで、胃を荒らさないようにするため

・食べ物と一緒に吸収されやすくするため

・胃を荒らす可能性のある薬

・食べ物と一緒に吸収効率が高まる薬

 

2.食前 

タイミング 食事を始める30分前まで
理由

・胃の中に食べ物がない状態で飲むことで、食べ物や胃酸の影響を避けるため

・食事による血糖値の上昇を抑える薬も同じタイミングで飲むことが多いため

・血糖値を下げる薬

・胃酸の影響を受けやすい薬

 

3.食間 

タイミング 食事と食事の間(食後2時間前後)
理由

・胃の中が空っぽの状態であるため

・食べ物や胃酸の影響を受けにくくするため

・胃の粘膜を保護する薬

・空腹時に吸収が良い薬

※食間は空腹時を指す言葉です。食事中に飲むと勘違いしないようにしましょう。

 

4.食直前 

タイミング 食事を始める5~10分前
理由

・糖吸収を抑えるタイミングを最適化するため

・薬の吸収や作用を最適化するため

・血糖値を下げる薬

・即効性が必要な薬

 

5.食直後 

タイミング 食事を終えた5~10分以内
理由

・食べ物が薬の吸収を助けるため

・胃の負担を軽減するため

・空腹時に飲むと吸収されにくい薬

 

服用時点を守ることの重要性

薬の種類によっては、服用時点を守らないと効果が十分に発揮されなかったり、副作用のリスクが高まる場合があります。 

一方で、食事の有無が薬の効果に影響しない場合もあり、飲み忘れを防ぐために「食後」と指定されていることもあります。

もし生活リズムと薬の飲み方が合わない場合や、飲み忘れが多い場合は、自己判断せずに主治医や薬剤師に相談しましょう。

適切なアドバイスを受けることで、より効果的に薬を使用することができます。

 

まとめ

お薬の服用時点について簡単に解説しましたが、いかがでしたか? 

薬の効果を最大限に引き出すためには、正しいタイミングで服用することが大切です。 

もし飲み方について疑問や不安がある場合は、ぜひ主治医や薬剤師に相談してください。

正しい知識を持って、健康的な生活を送りましょう!