妊婦さんと薬

2012年 1月 21日 土曜日

 先日友人から相談された事。   
         
「どうも妊娠しているみたいで・・・」

「おめでとう!」

「妊娠8週と言われたけど、気がつかずに薬飲んでたー。赤ちゃんに影響ないかなー」

「薬を飲んだのはいつ頃?」

「妊娠2週あたりかなー」

「薬の影響はないよ!!」

 薬剤師は妊婦さんに薬を渡す時には細心の注意を払います。
なのに「薬の影響はない」なんて言ってよかったのでしょうか?

男性の方も関係ないなんて思わずぜひ読んで下さいね! 

このお話をするには妊娠週数の数え方をお話する必要があります。
妊娠の週数は最終月経の初日を00日とし、06日の次は10日と数えます。
36日で妊娠1ヶ月が終わり、40日から妊娠2ヶ月目に入ります)
誤差がある場合は訂正されて、400日を出産予定日としているんですよ。

つまり、排卵が起こらない時点から数え始めているのです。

そして、受精してから着床するまで(約妊娠4週以前)の期間は、
受精卵への障害が大きければ妊娠は成立せず、
障害が小さいものであれば普通の発育が認められるとされています。

よってこの頃のお薬の服用は一般に問題ないとされているのです。
(その後、胎児の器官形成は妊娠4週頃から始まります。)

よって、

妊娠2週に薬を飲んでも「薬の影響はない」のです!
 
妊娠の時期によって、胎児へ影響しかねない薬も
あります(器官の形成の他に、胎児の発育に影響する場合など)ので、
妊娠の週数を医師や薬剤師へ伝える事はとても大切です。

お薬が妊娠に与える影響とはまだまだ、わからない事だらけです。
「妊婦さんが飲んではいけない」とされている薬はたくさんありますが、
薬の危険度やお薬を飲む時期、飲む期間によっても
胎児への影響は異なってきます。

さらに、胎児ばかりでなく、
妊婦さん自身の病気に対しても薬がどの程度必要になるのか考える必要があります。

                                                                                                            
情報が少なく薬剤師としてももどかしい部分はありますが、                     
市販薬を買う場合でもぜひ薬剤師へご相談下さい!