抗ヒスタミン薬によるインペアード・パフォーマンス

2021年 3月 1日 月曜日

花粉症の薬を飲むと眠気のようなものを感じた経験が皆さんあるのではないでしょうか。

 

 

実は普通の眠気とは異なり、薬が脳の動きを鈍くし、集中力や判断力などを低下させてしまう為に起こるもので、インペアード・パフォーマンスと言います。脳の働きを鈍くするので、鈍脳(どんのう)とも言われています。なぜこういう現象が起きてしまうのかというと、薬が体の中で作用する場所の問題です。鼻や皮膚で薬が作用するとアレルギーを抑えてくれますが、脳の中で作用するとインペアード・パフォーマンスが起きてしまうのです

 

では、花粉症の薬を飲んだらこのような副作用を我慢しなければいけないのか?というと、そうではありません。眠気が出にくい種類の薬も存在します、第二世代の抗ヒスタミン薬です。第一世代の抗ヒスタミン薬は脳の中へ薬剤が移行しやすく眠気が出やすかったのですが、第二世代ではその点が改善されたものとなっています。

 

第一世代は即効性がありますが、眠気のほかにも、口が渇きやすくなる、便秘、胸焼けなどの副作用が強い傾向があります。比較して、第二世代は効果が穏やかで、抗ヒスタミン作用だけでなく、アレルギー症状を抑える抗アレルギー作用を併せ持つものも多くあります。

 

また、花粉症でも主症状によって薬の選択が変わってきます。くしゃみ・鼻水であれば抗ヒスタミン薬や化学伝達物質遊離抑制薬、鼻づまりであれば抗ロイコトリエン薬や鼻噴霧用ステロイド薬などが適しています。複数の症状に対応できる合剤も存在しますので、ご自身の体調に合わせてチョイスしてみましょう。

 

 

くすりはりすく。病は気から。

2021年 2月 15日 月曜日

みなさんは薬の語源って知ってますか?
今でこそ薬はとても身近なものになりましたが、
昔は薬は高価で手に入りにくいもので、
簡単に服用できるものではありませんでした。

今回は特に作用がマイルド(緩徐)というイメージのある
漢方についてお話します。

漢方は古代中国で生まれ、とても長い歴史を持ちます。
主に植物由来のものが多く、動物由来のものや鉱物も含まれます。

作用がマイルドだから常用しても大丈夫という
イメージを持ってらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

しかし、近年、乱用が問題になっている漢方があります。
皆さんご存知ですか?

それは漢方の 便秘薬によく使われている
センナやダイオウ、アロエ、ビサコジルです。

これらに含まれている成分はどれも
刺激性下剤と呼ばれるお薬で
大腸を刺激することにより便意を促します。

しかし、常用すると刺激に体が慣れてしまい
増量しないと効かなくなるという現象が起きてきます。

そこで症状を改善するために
お薬を増量してのむことを繰り返していると
大腸に色素沈着が起こったり、
大腸がんの発生リスクを増加させてしまう危険性もあります。

便秘薬は比較的に気軽に体調に合わせて飲んでいる方も多いと
思いますが、医師の判断をしっかり守って服用してください。

また、お薬ではないハーブや市販されている便秘薬にも漢方が含まれていることが多いので注意が必要です。

薬は治療上の有益性が、副作用を上回る場合に使われるもの
それを頭に置いてお薬を正しく使ってくださいね。

 

 

 

 

みかんのおはなし

2021年 2月 1日 月曜日

まだまだ寒い日が続きますね。(+_+)

私は冬になると、よくみかんを食べます。

 

 

 

 

今回は、そのみかんについてのお話。

 

皆さんは、みかんの薄皮は食べますか?

私は食べます!しかもスジごとパクッと!

 

皆さんもご存じの通り、みかんはビタミンCを含んでいます。

お手軽に食べられるみかんは、冬の風邪の予防に最適だと思います。

 

そのみかんの薄皮やスジに、色々な栄養素が含まれているのはご存じでしょうか。

そのうちペクチンヘスペリジンについて少し説明させていただきます。

 

食物繊維であるペクチンには整腸作用があり、便秘や下痢を調節します。

私は、おかげ様で便秘知らず。(*^_^*)

 

フラボノイドであるヘスペリジンは、ビタミンPと言われるビタミン様物質で、血流を改善し、血圧やコレステロール値を下げ、リラックスさせる効果があるようです。

 

温州みかんの皮を1年以上乾燥させると陳皮と言われる生薬になります。

この生薬の効果は、芳香性健胃、去痰、鎮咳、嘔吐、と様々ですが、陳皮の主成分はヘスペリジンと言われています。

 

極度に食べすぎると、体が冷えることもあるので、注意してください。

食べ慣れていなければ、みかんを薄皮&スジごと食べる事に抵抗があるかもしれませんが、便秘の方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。

 

みかんで、この冬を風邪なしで乗りきりましょう!(*^O^*)/

 

かくれ脱水症状のおはなし

2021年 1月 15日 金曜日

毎日寒い日が続きますが体調など崩されていませんでしょうか。

今回は冬にこそ注意していただきたい脱水症状についてお伝えしたいと思います。脱水症状と聞くと夏のイメージが強いかと思いますが冬は外気が乾燥しているうえ、暖房器具によって室内の乾燥もすすみ、体の中の水分が失われていきやすい状態になっています。今回テーマで取り上げるかくれ脱水とは本人も周囲も気がつかないまま脱水状態になることを言います。

 

かくれ脱水の前兆

*手先等、肌、口の中が乾燥している

*口の中に粘り感があり、食べ物を飲み込みづらい

*便秘気味になる

*爪を押すと、すぐに元々の爪の色に戻らない

 

これらの症状があるときは脱水症状につながるかくれ脱水を起こしている可能性があります。

 

主な対策

  1. こまめな水分補給のどが渇いたと感じたときには既に脱水症状が始まっているといっても過言ではありません。特に夜中は脱水症状がおきやすいので寝る前に水を一杯飲むだけでも脱水予防が期待できます。
  2. 乾燥を防ぐ為に保湿を心がける:加湿器を使用したり、濡れたバスタオルなどを部屋干ししておくと効果が期待できます。

隠れ脱水を起こしてしまったら

気がついた時点ですぐに水分や電解質の補給が必要です。特に、経口補水液(体に必要な糖分・ナトリウム等の電解質が水分を吸収しやすいように調整された飲み物)を摂取するのが理想的です。

 

寒くて汗をかきにくい冬に脱水?とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんがそんな冬こそ注意が必要です。冬だからと油断せずにこまめに水を飲むようにして「かくれ脱水」にならないようにしっかり予防するようにしてくださいね。

 

 

 

あけましておめでとうございます。

2021年 1月 1日 金曜日

謹んで新年のお慶びを申し上げます 旧年中は格別のお引立を賜わり厚くお礼申し上げます。

本年もより一層サービス向上に尽力してまいりますので、昨年同様の引き立てを賜わりますようお願い申し上げます。

令和3年 元旦

バイオ医薬品のおはなし

2020年 12月 15日 火曜日

最近よく「バイオテクノロジー」という言葉を耳にしませんか?

バイオテクノロジーとは、生物の持っている働きを農業や環境など暮らしに役立てる技術を言います。

そしてバイオ医薬品とは、バイオテクノロジーを応用して医薬品生産に役立てたものです。

 

一般的に普段私達が風邪の時や花粉症の時にドラッグストアなどで購入する薬は、低分子医薬品と言われ比較的単純な構造をした医薬品です。たとえば高校の有機化学で習ったこともあるでしょうアスピリンなどがあります。

一方でバイオ医薬品とは、ウイルスやバクテリアなどの生物から産生される物質(ホルモン、酵素、抗体等)を利用して作られたものであり、低分子医薬品に比べて分子が大きく構造が複雑です。

 

 

 

バイオ医薬品は人が自然に産生する分子の構造に似ているので、多くの病気に高い治療効果があると同時に、病気の診断にも役立ちます。また、低分子医薬品では改善の見られなかった病気の治療にも効果があることが証明されています。バイオ医薬品の恩恵により、世界中で3億5千万人以上の患者がより健康的な生活を送ることができるようになっています。

 

過去30年間、バイオ医薬品における医学的進歩によりガン、糖尿病、C型肝炎、慢性腎不全のような多くの慢性疾患だけでなく、血友病、発育不全、クローン病などのまれな疾患も治療対象となってきました。主要なバイオ医薬品を紹介していきたいと思います。

 

(1)ヒト・インスリン(糖尿病)

1982年に、培養した大腸菌から組み替えDNA技術によってヒト・インスリンを作り出すことに成功しました。これが最初に承認されたバイオ医薬品です。今日でも多くの糖尿病患者が治療に使っています

 

(2)抗CD20、抗HER2、IL-2、インターフェロン、PD-L1(ガン)

ガンに使うバイオ医薬品は近年一気に増加し続けており、ガン治療をする上で欠かせない存在になってきました。ガンがもつ特殊なタンパク質を標的として結合することで、ガンの増殖を抑えたり本来身体に備わっている免疫機能を回復させたりする働きをしています。

 

 

 

 

 

保湿剤のおはなし

2020年 12月 1日 火曜日

 

冬になり、あかぎれが絶えず、ハンドクリーム保湿剤が手放せない方も多いのではないでしょうか…。特に毎日水仕事などをしているとなかなか治りませんよね。

では、その保湿剤って、いったいどんな成分がカサカサを防いでくれているか、知ってますか??

今回は、主な保湿成分の種類と特徴をご紹介したいと思います♪

 

☆白色ワセリン

はい、言わずと知れた代表格。軟膏によく使われている基材としても有名ですね。

石油が原料ですが、精製の過程でほぼ不純物はなくなります。

油分がコーティング剤となり水分が出ていくのを防ぐので、水分でしっかり保湿をした後に塗ると効果的ですね。

同じように、リップクリームや皮膚保護材としても利用できますよ。

しみないので、傷やあかぎれにも最適です。

ただ、かなりベタベタするので、気になる人は気になるかも…。

 

☆尿素

よく、ドラッグストアでも「尿素○%配合!」という見出しで売られている化粧品、ありますよね?

尿素とは、皮膚の角質層の水分保持に優れる成分で、天然保湿因子として肌の角質層にも含まれる成分です。

油分ではないので、べたつきは少ないです。

ただし、尿素は角質層を柔軟にして剥がす作用があるため、ひじやひざ、かかとの固くなった皮膚には有効ですが、などの皮膚の薄い部分には適しません。傷のあるところも避けましょう。強い刺激になることがあります…!

 

☆ヘパリン類似物質

これは、あまり聞きなれない方も多いのでは?病院で処方されるケースが多いですね~。

ヘパリンとは、人間の体内でも作られている、ムコ多糖類と呼ばれる物質の一つ

糖が長く繋がった鎖のような構造をしていて、水分を吸着しやすい=手放さない、という特徴があります。

ただ、ムコ多糖類は鎖が長いため、分子量が大きくなかなか肌に浸透しません。そこで鎖を少し短くなるように工夫したものが、ヘパリン「類似」物質、というわけです。

このような保水力とは別に、血行を良くするという働きもあります。

ヘパリンはそもそも、血液を固まらせないようにする働きがあります。同じように、ヘパリン類似物質にも似たような働きがあり、血行を良くすることでしもやけにも効果があるといわれています。

冬場には欠かせない保湿剤かもしれませんね。

 

☆ビタミン含有(A,E)

ビタミンAには、皮膚の新陳代謝を高め角化を抑える効果があります。

また、ビタミンEは皮膚の血行を良くし、皮膚を保護します。しもやけや、カサカサな手荒れの治療に有効ですね。

こちらは刺激性は少ないので、皮膚の薄いところでも大丈夫です。

 

☆グリセリン

化粧水や美容液にはほぼ間違いなく入っているグリセリン。

グリセリンって、何者なのでしょう?

グリセリンは、人や動物、植物に幅広く存在する成分で、人では筋肉や皮下に「脂質」という形で蓄えられています。

化粧品に入っているグリセリンは、主にパーム油やヤシ油の油脂から作られます。

最大の特徴は、高い吸湿性と水によくなじむ性質で、お肌にもよく浸透していきます

肌の中で水によくなじむことで、保水能力を発揮するわけです。

ただし、ワセリンなどのように油膜を張って、肌の水分蒸発を防ぐことはできないので、保湿剤としてグリセリンだけで使うことは少ないですね。

 

 

 

いかがでしたか?

お使いのハンドクリームや保湿剤の中に、入っている成分はありましたか?

乾燥の種類や部位によって、使い分けると良いですね♪

皮膚科の薬にもよく使われていますので、より詳しく知りたい方はお近くの薬局の薬剤師さんに聞いてみてください!

 

 

 

空気の乾燥のおはなし

2020年 11月 25日 水曜日

空気が乾燥する季節になりました。

 

 

 

 

 

さて、乾燥時注意しなければならないこととは何でしょう?

 

肌の乾燥?ドライアイ?等色々該当しますが、今回は風邪についてご紹介します。

 

風邪対策として皆さんが取り組んでいらっしゃることは何でしょうか?

 

マスクをつける、保湿・加湿を行う、手洗いうがい、規則正しい生活・食事を心がける、十分な睡眠をとるなど心がけているのではないでしょうか。

 

 

しかしながらどうしても体調が優れない際はかかってしまうものです。

 

なんだか喉がイガイガする、鼻水が出る、体がだるい・熱っぽいなどいつの間にかそういった症状に悩まされるのではないでしょうか。

 

風邪というのは正式には風邪症候群といい、ほとんどの場合ウイルス等が呼吸器より感染し症状が発現します。

 

ここでいう症状が咳や鼻水、発熱等になりますが、

 

咳や鼻水、発熱等はこういった侵入したウイルスに対しての一種の防御反応なのです。

 

とはいってもそういった防御反応はつらいものです。お子様、ご高齢の方や症状が長く続く方は早めの受診をお勧めします。

 

さて医療機関に受診される際に、皆さんに知っておいて頂きたい事があります。

それは医師もしくは薬剤師にしっかりとご自身の事を相談して頂きたいということです。

 

現在治療にてお薬を服用されている方や今までに体に合わなかったお薬がある方、緑内障などの疾患を治療されている方など場合によっては、今回処方薬が使用できない場合があります。

 

そういったことを回避するために医師もしくは薬剤師にご相談ください。

 

お薬手帳をお持ちの方は受診時・来局時に持参していただければと思います。

 

 

まだまだ寒く、乾燥する季節が続きますが皆さん体調に気をつけてくださいね。

 

 

インフルエンザのおはなし

2020年 11月 1日 日曜日

本日はインフルエンザについてお話したいと思います。

インフルエンザは例年12月から3月が流行シーズンです。

もうすぐ流行シーズンです!!!!

 

 

 

 

 

 

インフルエンザはインフルエンザウイルスに感染することによって起こります。

インフルエンザウイルスにはA型・B型・C型の3つがあり、季節性インフルエンザといわれているのはA型とB型です。

インフルエンザA型またはB型にかかると普通の風邪よりも急激に発症し、症状が重いのが特徴です。感染すると、1~5日の潜伏期間の後、38℃以上の高熱や筋肉痛などの全身症状が現れ、健康な人であれば3~7日間症状が続いた後治癒に向かいます。

もしインフルエンザと診断された場合、抗ウイルス薬で治療を行います。

また、対症療法として抗ヒスタミン剤や解熱鎮痛剤が処方されることもあります。

抗ウイルス薬はウイルスの増殖を抑えてくれるお薬なので、増殖しないよう発症後早めに服用を開始することが重要になります。

インフルエンザと疑われる場合はすぐに病院へ行きましょう!

ちなみにインフルエンザC型は鼻かぜ程度の軽い症状ですむことが多く、ほとんどの子供は幼少期に一度は感染するとされ、一度感染したらその後再び感染することはごく稀です。

インフルエンザにかかると家族にうつす可能性や、仕事も休まないといけません。

しっかりと予防してインフルエンザにかからないようにしましょう(^^)

インフルエンザにかからないようにするには?

  • 流行前のワクチン接種

インフルエンザワクチンは、感染後に発症する可能性を低減させる効果と発症した場合の重症化防止に有効と報告されており、効果が出現するまでに2週間程度を要するので、毎年12月中旬までにはワクチン接種を終えることが望ましいとされています。

  • 咳エチケット

インフルエンザの主な感染経路は咳やくしゃみの際に口から発生される小さな水滴による飛沫感染です。飛沫を浴びないようにすればインフルエンザに感染する機会は大きく減少します!

 

  • 外出後の手洗い十分な休養とバランスのとれた栄養摂取
  • 適度な湿度の保持
  • 人混みや繁華街への外出を控える

以上のことなどに気をつけましょう

 

 

 

 

服用中のお薬のおはなし

2020年 10月 15日 木曜日

調剤薬局でお薬をもらう際、市販薬、健康食品、サプリメント、食品など定期的に服用しているものを聞かれると思いますが、きちんとお伝えしていますか?

 

 

 

 

 

医療用医薬品には市販薬、健康食品、サプリメント、食品と相互作用のあるものが多々あり、それらを同時に服用すると薬の効果を弱めたり、強めたりします。

 

私が過去に経験した事例に

ワルファリンカリウム(抗凝固剤)を服用中の患者様の薬の効き目が悪く、患者様へ聞き取りを行ったところ、自身の健康のためにと毎朝パセリ、抹茶粉末、数種類の野菜をミキサーにかけ自家製のドリンクを作って飲んでいることがわかりました。

 

パセリ、抹茶粉末にはビタミンKが多く含まれており、ビタミンKはワルファリンカリウムの効果を減弱させることがあることから自家製ドリンクが薬の効き目を悪くしている可能性が考えられました。

ワルファリンカリウムは一般的に納豆、青汁、クロレラの摂取は避け、緑黄色野菜や海藻類は大量に摂取しなければそこまで影響することないと言われています。

この件は医師に連絡し、解決しましたが、患者様が自身のためと思って服用されているものが治療や身体に大きく影響する可能性があります。

 

新しい薬が処方された時や新たに健康食品やサプリメントを服用しようとしている方は医師や薬剤師に併用についてご相談下さい。