緑茶のおはなし~カテキン~

2017年 3月 15日 水曜日

カテキンはポリフェールの一種で、渋み成分であるタンニンの主成分です。

カテキンにはわたしたちの健康に役立つ実に様々な効果があることが知られています。本日はカテキンの効果をご紹介します。

■カテキンの効果

①血中コレステロール低下作用

カテキンにはコレステロールの吸収を抑える効果があり、食事と一緒に緑茶を飲むと効果的です。

②体脂肪低下作用

食事と共にカテキンを摂取すると、脂肪の吸収を穏やかにするのでダイエットにも効果的です。

③抗酸化作用

人間の体は活性酸素が増えすぎると、病気の原因になったり老化を促進したりします。カテキンには活性酸素を消去する抗酸化作用があります。また、お茶にはβ-カロテン・ビタミンE・ビタミンCなどの抗酸化ビタミンも多く含まれています。

④虫歯予防・抗菌作用

カテキンの抗菌作用は虫歯やインフルエンザなどの予防に効果的です。

(虫歯の予防)

カテキンは虫歯の原因であるミュータンス菌の増殖を抑え、プラーク形成も抑制するため虫歯予防にも効果的です。

(抗菌作用)

カテキンは病原性大腸菌O-157に対しても強い抗菌作用を持っています。また、赤痢菌・コレラ菌・ピロリ菌などの増殖抑制作用があることも明らかになっています。

(抗ウイルス作用)

ウイルスは表面にトゲを持ち、これが人体の細胞に取り付きます。カテキンはこのトゲをふさぐことでウイルスの侵入を阻止すると考えられています。このため、カテキンはインフルエンザや風邪の予防にも効果的です。

■カテキンを効率よく取るためには

カテキンを効率よくとるためには、紅茶や烏龍茶ではなく緑茶が効果的です。カテキンはお茶の製造過程で酸化されやすい物質です。しかし緑茶は製造過程で酸化酵素の働きが抑えられるため、ほとんど酸化しません。一方紅茶や烏龍茶は、酸化酵素の働きでカテキンが酸化し、無色からオレンジや赤になります。紅茶や烏龍茶が赤いのはこのためです。

砂糖依存症のはなし

2017年 3月 1日 水曜日

バレンタインデーやホワイトデーで、百貨店やスーパーには美味しそうなスイーツが並び、誘惑される毎日が続きますね。お腹がいっぱいなのに…、ダイエット中なのに…、ついつい手が伸びてしまい、悩んでいる人も多いのではないでしょうか?私も、ちょっとだけなら…と手を付け始めたお菓子の袋が空に!!なんてことがよくあります。ちまたでは“チョコ中毒”という言葉も耳にすることがあるのではないでしょうか?そこで、今回は砂糖の依存性についてお話ししたいと思います。

砂糖の依存性については、2008年、米大学での研究論文によって臨床根拠が得られています。この研究によると、空腹時に多量の砂糖を摂取したラットの脳内では、コカイン、モルヒネ、ニコチン等の依存性薬物による変化と同様の神経化学的な変化が起こるとされています。砂糖による刺激は、依存形成に関わるオピオイド、快感や幸福感に関わるドーパミン、感情コントロールや落ち着きに関わるセロトニンを放出することが知られています。したがって、砂糖刺激への嗜癖が形成され、過剰摂取、依存症への悪循環に陥ってしまうのです。“チョコ中毒”というのも、このような理由から起こるのでしょう。

 

砂糖依存症を克服するためには、原因から離れることが一番の近道なのですが、上記のような依存性もあり、なかなか難しいことだと思います。また、極端に砂糖摂取量を少なくすることも、低血糖等、身体にとって非常に危険な状態になってしまいます。まずは間食を1つでも減らしたり、甘みの少ないものに変えたりすることが有効です。蜂蜜やメープルシロップで置き換えることも良いでしょう。ただし、それらも摂りすぎには注意しましょう。また、間食をしないように1日3食規則正しい食生活習慣を心がけることや、糖代謝を円滑にするため、ビタミンB群やミネラル類を不足しないよう摂取することも重要です。

黄砂アレルギーのおはなし

2017年 2月 15日 水曜日

黄砂が飛来するのは、毎年2~5月頃です。

中国西北の砂漠地帯で発生し、偏西風に乗って日本に飛来します。

 

黄砂の成分は主に二酸化ケイ素で、アレルギー症状を悪化させるといわれています。

さらには、排気ガスの成分である硫黄酸化物や窒素酸化物が付着していることもあります。

 

健康な人は、黄砂を吸い込んでも気道粘膜により排出する働きがあります。

しかし気道粘膜が傷ついていると、これらの働きが弱まってしまいます。

そのため、のどがイガイガする、痰がからむ、咳が出るなどの症状が出てきます。

その他のアレルギー症状は、目の充血、のどの腫れ、黄色の鼻水が出たりします。

このようにのどに違和感があるときは、うがいを心がけたり、気道粘膜を修復するカルボシステインなどの薬を服用するなど、早めの治療を心がけることが大切です。

症状によっては抗アレルギー薬や目薬などが必要とされる場合もありますので、症状に応じて医師の診察のもと適切な対応を行いましょう。