水分のおはなし

2017年 4月 15日 土曜日

人間の体を構成している成分のうち、最も多いのが水分です。

その割合は成人で約60%を占めており、血液やリンパ液をはじめ、細胞の内外や皮膚などあらゆる部位に分布しています。

 

体内での水分の役割は多岐にわたりますが、いずれも生命維持に欠かせない重要な働きをしています。

代表的な働きとして、

 

  • 体温を保つ

運動を行うとエネルギーを多く使用するため、多くの熱が生まれます。水は蒸発するときに熱を奪いますので(気化熱)、汗をかくことにより熱が奪われ、体温を調節しています。

 

  • 栄養や老廃物を運ぶ

栄養素や老廃物を運ぶ血液の主成分は水であり、体内で行われる栄養素の消化・吸収はいずれも水に溶けた状態で行われます。十分な水分がないことには栄養素の運搬、消化、吸収にも影響がでてきてしまいます。

 

  • 発汗や排尿により体内の水分量を一定に保つ

水分を多くとると尿の量は増えます。逆にあまり水分をとらなかったり、汗をよくかくと尿の量は少なくなり、体内の水分量は一定に保たれます。

 

体内の水分が20%以上失われてしまう、生命にかかわることがあります。1%程度の水分が失われると、のどの渇きを感じ、水分を補うように働きます。

水分不足は熱中症の原因にもなります。発汗が続くと体液も失われ、水分不足になり、体内の電解質が失われます。さらに体液が失われると、いよいよ発汗作用も止まってしまい、体温を下げることができなくなり、身体に異常がおこります。

 

水分不足を防ぐためには、のどの渇きを感じる前に、こまめに水分補給することが大切です。運動や入浴後前後、朝起きた時や寝る前など、こまめに水分を補給するようにしましょう。暑い時期には発汗量が増え、脱水症状をおこしやすいので、いつも以上に意識して水分をとるようにしましょう。

また、ただ単に水分だけをとるのではなく、塩分補給も大切です。スポーツドリンクなどの塩分や糖分を含む飲料は水分の吸収がスムーズにでき、汗で失われた塩分の補給にもつながります。ただし、かかりつけ医から水分や塩分の制限をされている場合は、よく相談の上、その指示に従ってください。

『梅干し』の疲労回復のおはなし

2017年 4月 1日 土曜日

冬から春に掛けては梅の季節ですね。

その梅の実を塩漬けにして、日干しをしたものが梅干しになります。

 

日本では昔から梅干しは、健康食品として親しまれています。

梅干しは家庭でも簡単に作ることが出来、おにぎりやお弁当、料理など色々なものに取り入れられています。

手軽に取り入れることが出来るのも、親しまれている理由かもしれません。

梅干しで有名な効果の一つは『疲労回復』でしょうか。

その疲労回復に一役買っているのが、梅干しに含まれているクエン酸という成分です。

 

ダメージを受けた細胞の修復をしてくれるATPは、『クエン酸回路(ATPサイクル)』と呼ばれる回路から作られています。このクエン酸回路を活発にしてくれる成分が、クエン酸と言われています。

 

クエン酸は梅干しだけでなく、レモンやグレープフルーツなどの柑橘類にも含まれている事が知られています。

運動などで体力が消耗しているときは糖質を一緒にとると良いので、よく見かけるレモンのはちみつ漬けなどは理にかなった食べ物と言えます。

またクエン酸は酸味成分のため、酸味が苦手な場合には、はちみつと摂ると良いと紹介されていることもあるので、食べやすい方法の一つのようです。

 

疲労回復で有名な『ビタミンB群』とクエン酸を一緒に取るのも効果的と言えます。

先ほどのクエン酸回路にはビタミンB群も関わっているので、クエン酸と合わせて摂ることによって回路をスムーズに動かしてくれます。ビタミンB群が入っている食品は豚肉が有名ですが、動植物食品に広く入っていると言われているので、こちらも比較的摂りやすい成分ではないでしょうか。

これから気温が上がってくる時期です。

夏バテの時に梅干しを食べることで塩分補給も出来るので、水分と一緒に取ると疲労回復と合わせて理想的かもしれません。

また梅干しは『殺菌効果』でも知られており、おにぎりやお弁当に入れられている理由のひとつです。これからの時期には効果発揮が期待できそうですね。

緑茶のおはなし~カテキン~

2017年 3月 15日 水曜日

カテキンはポリフェールの一種で、渋み成分であるタンニンの主成分です。

カテキンにはわたしたちの健康に役立つ実に様々な効果があることが知られています。本日はカテキンの効果をご紹介します。

■カテキンの効果

①血中コレステロール低下作用

カテキンにはコレステロールの吸収を抑える効果があり、食事と一緒に緑茶を飲むと効果的です。

②体脂肪低下作用

食事と共にカテキンを摂取すると、脂肪の吸収を穏やかにするのでダイエットにも効果的です。

③抗酸化作用

人間の体は活性酸素が増えすぎると、病気の原因になったり老化を促進したりします。カテキンには活性酸素を消去する抗酸化作用があります。また、お茶にはβ-カロテン・ビタミンE・ビタミンCなどの抗酸化ビタミンも多く含まれています。

④虫歯予防・抗菌作用

カテキンの抗菌作用は虫歯やインフルエンザなどの予防に効果的です。

(虫歯の予防)

カテキンは虫歯の原因であるミュータンス菌の増殖を抑え、プラーク形成も抑制するため虫歯予防にも効果的です。

(抗菌作用)

カテキンは病原性大腸菌O-157に対しても強い抗菌作用を持っています。また、赤痢菌・コレラ菌・ピロリ菌などの増殖抑制作用があることも明らかになっています。

(抗ウイルス作用)

ウイルスは表面にトゲを持ち、これが人体の細胞に取り付きます。カテキンはこのトゲをふさぐことでウイルスの侵入を阻止すると考えられています。このため、カテキンはインフルエンザや風邪の予防にも効果的です。

■カテキンを効率よく取るためには

カテキンを効率よくとるためには、紅茶や烏龍茶ではなく緑茶が効果的です。カテキンはお茶の製造過程で酸化されやすい物質です。しかし緑茶は製造過程で酸化酵素の働きが抑えられるため、ほとんど酸化しません。一方紅茶や烏龍茶は、酸化酵素の働きでカテキンが酸化し、無色からオレンジや赤になります。紅茶や烏龍茶が赤いのはこのためです。