薬とコーヒーのおはなし

2020年 4月 15日 水曜日

 

薬は水で服用するものということは定着していると思いますが、薬を服用する前後にコーヒーを飲んでいないでしょうか。コーヒーに含まれるカフェインですが、薬の効果に影響を与えない場合もありますが、薬の効果を弱めてしまう、あるいは強めてしまうことがあります。具体例をご紹介させていただきます。

 

 

 

 

〇効果が弱くなる

・鎮静薬・抗不安薬など・・・カフェインは興奮作用があるため薬の効き目が抑えられてしまう。

・痛風治療薬(尿酸の合成、排出を促進させる薬)・・・尿酸の排出が妨げられて効果を弱めてしまう。

〇効果が強くなる

・喘息薬(テオフィリン)・・・カフェインと構造が似ており、作用が増強してしまい、中毒症状(頭痛、吐き気、興奮、心悸亢進)が起こることがある。

・交感神経刺激薬(エフェドリン、エピネフリンなど)・・・中枢神経に対して効果が強くなり、不眠や不整脈、情動障害などが起こることがある。

・消化性潰瘍治療薬(シメチジンなど)・・・カフェインの代謝が低下し、不整脈などが起こることがある。

 

このようにコーヒーに含まれるカフェインの影響を受ける薬は多く存在します。一般的に、コーヒーを飲むにあたって、服用後、1時間から数時間あけることが望ましいという考え方もあります。一方で関係がない薬については、それほど気にする必要はないと言われています。

専門家に聞いてみるのが確実、安心ですので、ぜひかかりつけの医師、薬剤師へ相談してみてくださいね。

 

 

スーパー・スプレッダーのおはなし

2020年 4月 1日 水曜日

世の中ではCOVID-19が猛威を振るっておりますが

 

みなさんは腸チフスのメアリーをご存知でしょうか。

 

メアリー・マローンは

腸チフスをニューヨークで広めたとされ

保菌者として、病院で亡くなるまで

四半世紀に及び隔離された女性です。

 

メアリーは住み込み料理人としての雇われ先で次々と腸チフス感染者を発生させていました。

とあるニューヨーク州職員がそれに気付き検査を実施、メアリーが保菌者であることが発覚し病院へ連行、隔離されました。

 

しかしメアリー自身には症状がなく、本人も感染を広げていることを信じず、亡くなるまで保菌者であることを決して認めなかったといいます。

 

いわゆる健康保菌者(無症候性キャリア)です。

 

スーパースプレッダーとは通常考えられる以上に感染を広げる者のことをいいますが

行動範囲が広いだけではなく、そこそこの健康状態を保った人でなければ成り立たないという話があります。

 

つまり、一見健康な人が感染を大きく広げている可能性があるということです。

 

高齢者など免疫学的弱者へうつしてしまった後では、知らなかったでは遅いことがあります。

 

帰省を控えたり、なるべく外出頻度を抑えるというのは必要かもしれません。

また同様に自分の身を守ることは、家族やその他多くの接触者を守ることにもつながります

健康状態や行っている感染対策が正しいものか、常に確認して生活することが大切です。

 

いま一度、気の引き締めを。

 

スーパー・スプレッダーは元気なあなたかもしれません。

 

 

 

オブラートのおはなし

2020年 3月 15日 日曜日

 

子供のころ、薬がなかなか飲めないときに使っていたオブラート

苦い薬を飲むときに味をマスキングするために使っている人もいますが、実は薬を飲み込みやすくするために使うのが本来の使い方です。

 

そもそも、オブラートは何からできているのでしょう?

オブラートは馬鈴薯でんぷんが原料です。つまり、ジャガイモから出来ています。

ご存知のとおり、オブラートは透明のフィルム状の形です。

でんぷんでなくても、似たようなものは作れそうです。しかし、でんぷんからできていることが薬を飲み込みやすくする理由になっているのです。その理由をオブラートの正しい使い方とともに説明します。

 

オブラートを正しく使うためには、

まず、用意したオブラートを半分に折り、それをもう半分に折ります

すると、ちょうどクレープのような形になりますね。この中にこれから飲もうとする薬を入れます。

薬を入れた入り口を少し水で濡らすと、でんぷんが溶け出し糊になってくれます。これで、中に入れた薬はしっかり封をされます。

次に、オブラートの表面を水で少し濡らしてあげることで、またオブラートの表面が溶け出します。このヌメリを利用して、水と一緒に飲み込みます。

 

でんぷんから出来ているおかげで、水に少し濡らすだけで、薬を閉じ込める糊になったり、ヌメリでのど越しが良くなったりしますね。

飲み込むのが苦手な子供や高齢者もこのようにオブラートを使用することで、薬が少し飲みやすくなります。

 

しかし、実際にオブラートは間違えた使い方をされがちです。

よくあるのは、オブラートの上に薬を乗せ、そのままクシャクシャ丸めて、水と一緒に飲み込むやり方です。

これでは、飲み込むものを大きくしているだけで、余計に飲みづらくしているだけになりますね。

他には、表面を濡らさずに口内に入れるのも、唾液で口の中に張り付いてしまい誤嚥の原因になります。

また、漢方薬の中にはオブラートに包むと効果が落ちるものもあるので、注意が必要です。

 

以上が、オブラートの大まかな説明と、使い方でした。

もしまわりで、薬が飲みづらくて困っている人がいたら、オブラートを紹介してみてください。

正しい使い方で、薬を飲むストレスがちょっと和らぐかもしれませんね。

 

 

口腔アレルギー症候群(OAS)についてのおはなし

2020年 3月 1日 日曜日

 

果物や生野菜を食べた時に、口の中でかゆみや腫れ、喉のイガイガが起きることがあります。

これは口腔アレルギー症候群(Oral Allergy Syndrome)と呼ばれるアレルギー反応の一種であり、花粉症との関連性が報告されています。

果物・生野菜アレルギーについて、症状や原因、対策について見ていきましょう。

 

症状

リンゴやモモ、ナシなどの果物や、生野菜や大豆(豆乳)を食べてから数分以内に、唇や舌、口の中やのどに、かゆみや痺れ、イガイガや腫れなどの症状が起きます。

たいていは食後しばらくすると自然におさまります。

 

原因

果物や生野菜に含まれるアレルゲンが口の中の粘膜に触れ、アレルギー反応が起こることが原因です。

果物、生野菜のアレルゲンは花粉のアレルゲンと構造が似ているため、花粉症の人はこれらに対しアレルギー反応が起こりやすいと言われています。

 

◇花粉との関連が報告されている食べ物

カバノキ科【シラカバ・ハンノキ・オオバヤシャブシ】…リンゴ モモ ナシ サクランボ キウイフルーツ ジャガイモ ニンジン 大豆 ピーナッツ アーモンド等

ヒノキ科【スギ】…トマト

イネ科…メロン スイカ キウイフルーツ オレンジ トマト ジャガイモ等

キク科【ヨモギ】…マンゴー ニンジン セロリ等

キク科【ブタクサ】…メロン スイカ キュウリ バナナ等

 

しかし、花粉症でなくても発症することもあります。ゴム手袋(ラテックス)過敏症の人は、パイナップルやバナナなどの果物を食べた際に同様にアレルギー反応を起こすことがあります。

 

対策

花粉症の方で、食事の際に口の中に症状が認められた場合は、医療機関でアレルギーの原因食物を確認し、今後食べるのを避けるといった対策があげられます。

また、加熱や加工処理も対策の一つとして挙げられます。

果物や生野菜のアレルゲンは熱に弱いため、加熱や加工(缶詰など)をすることで食べることができるといった例もあります。症状の程度を医師に相談することが望ましいです。

 

◇口腔アレルギー症候群と食物アレルギーとの相違点

食物アレルギー 口腔アレルギー症候群
感作経路 食物が腸管から

吸収されて感作

花粉の吸入により感作
代表的な原因

となる食品

卵・牛乳・小麦・魚など 花粉のアレルゲンタンパクと

類似したタンパクを含む

果物・野菜

アレルゲンの特徴 熱や消化酵素に対して

安定したタンパク質

熱に不安定で消化されやすい

タンパク質

症状を誘発する

箇所

消化管での吸収により発症 口腔粘膜で発症
症状 主に全身症状 口唇、口、のど

 

いわゆる食物アレルギーの特徴としては、症状じんましんや湿疹、下痢などの全身症状が現れ、重篤化しやすいことがあげられます。

また、アレルギーの原因物質は牛乳や卵、小麦などの熱や消化酵素に強いタンパク質であり、小腸から吸収されやすいという点が特徴です。

紫外線と日焼け止めのおはなし

2020年 2月 15日 土曜日

1年のうち紫外線に注意したい季節は3月~5月です。

えっ?夏じゃないの?

このように、皆さん夏には注意していると思います。

なぜ春に注意が必要かというと、冬の乾燥で肌が弱っているところに、

肌に影響の大きいUVBが3月から増加するからです。

 

紫外線には種類があります。

紫外線は波長によって、UVA、UVB、UVCの3つに分けられます。

UVA:地表に届く全紫外線のうち約95%を占め、1年を通して注意が必要で

す。UVBほど有害ではありませんが、シミ、シワ、たるみの原因となります。

UVB:全紫外線の約5%を占めます。3月から徐々に増え始め、5~8月がピークとなります。屋外での日焼けの主な原因で、肌に強く作用します。シミやそばかす、皮膚がんの原因となります。

UVC:大気層(オゾンなど)で吸収され、地表には到達しません。

 

日焼け止めの選び方

日やけ止めには「SPF値」「PA分類」といった2種類の表示が用いられます。これは紫外線を防ぐ効果の目安を示す指標で、SPFはUVBを、PAはUVAを防ぐ効果を表しています。SPFは数字が大きいほど、PAは+の数が多いほど効果が高いとされています。

 

正しい日焼け止めの使い方

1:きちんとよく振ってから使う

2:顔は1円硬貨大をとり、5カ所 (両ほお・額・鼻・あご)に置いてからのばす

3:顔のすみずみまでていねいになじませた後、もう一度重ねづけをする

4:首は10円硬貨大をとり、数カ所にのせ、軽く広げてなじませてからなじませる。

最後に下から上に向かってなじませる

5:腕や脚は容器から直接、肌へ線状にとる。手のひらで大きく円を描く

ように優しく広げながらなじませる。

 

用途に合った日やけ止めを選び、早めの紫外線対策を行いませんか?

特定保健用食品 (トクホ) のはなし

2020年 2月 1日 土曜日

特定保健用食品 (トクホ)とは、からだの生理学的機能などに影響を与える成分を含み、国が有効性や安全性を評価し許可・承認した食品のことです。

 

トクホには、以下のようなマークがついています。

 

 

 

例えば、飲み物、ヨーグルト、お菓子、乾燥スープ、ハム類や調味料など、2019年12月18日現在、1,075件の食品がトクホとして認められています。

 

CMでも数多く宣伝されていることもあり、健康を考えて、積極的にトクホを購入する方は多いと思います。

 

そこで今回は、トクホの利用する際のポイントを6つにまとめて紹介します。

1.  実際の商品で、有効性が認められている。

「いわゆる健康食品」とは異なり、国が商品としての有効性を認めています。しかし、あくまでトクホも「食品」のひとつです。トクホさえ利用していれば健康になれるというものではないということを念頭におきましょう。

 

 2.   実際の商品で、安全性が認められている。

有効性同様に、国が商品としての安全性を認めています。しかし、この安全性とは、正しい方法で摂取をした時のものです。商品パッケージに書いている「摂取をする上での注意事項」をよく読んで、摂取量や摂取方法に注意しましょう。

    3.  お薬とは異なります。

お薬のような病気の治療や治癒に対する効果は認められていません。トクホは、健康が気になる人や、普段の食生活に不安を感じている人など、「病気ではない人」向けです。つまり、トクホの効果に過度の期待をしたり、お薬のような効能を求めたりすると、返って病気を悪化させたり、適切な治療を受ける機会を失う場合があります。あくまで「食品」のひとつであるという意識を持ちましょう。

    4 .  過剰摂取に注意する。

例えば、「難消化性デキストリン」という成分があります。これは、「お腹の調子を整える食品」「血糖値が気になり始めた方の食品」「食後の血中中性脂肪が上昇しにくい食品」など、期待される効果が違う商品に含まれることがあります。成分が同じトクホを同時に利用した場合、摂取量によっては、結果的に1種類のトクホを過剰摂取したのと同じことになるので、商品パッケージなどに書かれている成分を見てみることをおすすめします。

   5.  適切な食生活を送ること。

トクホの効果を得るためには、身体の中が成分を効率的に活用できるように整っている必要があります。食生活の乱れをそのままにしてトクホを利用しても、期待する効果は得られません。

   6.  専門家のアドバイスを受ける

今やインターネットで何でも調べられますが、中には正しくない情報もたくさん溢れています。そのため自己判断のみで購入・利用せず、ドラッグストアの管理栄養士や薬剤師、かかりつけ医師など、正しい知識を持っている方に質問し、アドバイスを参考にすることをおすすめします。

 

 

いかがでしたでしょうか。トクホには、 「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。」という文言が表示されているように、まずは日常の食生活を見直すことが大切です。そして、利用上の注意を守って、上手に利用しましょう。

温泉のおはなし

2020年 1月 15日 水曜日

まだまだ寒い季節ですが、いかがお過ごしでしょうか?
寒い時期には特に行きたくなる温泉
実は温泉には効能がたくさんあるのです。本日は温泉についてのお話をしようと思います。

温泉に入る動物たちのイラスト

温泉に入ることにより得られる主な作用として
① 温泉に入ることによる作用
② 温泉に溶けこんでいる有効成分の作用
③ 心理的効果
が挙げられます。

 

① 温泉に入ると、体がぽかぽかし、体が軽くなったような気がしますよね?
体が軽くなったような気がするのは、水に浮く力が働き、体が軽くなり、筋肉がゆるむことに由来します。また水の圧力が全身にかかり、全身マッサージのような効果も得られます。ぽかぽかすることは、体が温められ、血行促進が促され、老廃物の排出が促されます。
入浴による単純な効果として神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、冷え性、健康増進などが挙げられます。

 

② 温泉に溶けこんでいる有効成分も皮膚から体内に吸収され作用します。
有効成分としては、炭酸水素塩、硫酸塩、重曹などが挙げられ、こちらは入浴による単純な効能と違い温泉地による違いが出てきます。成分により効能は変わってきますがアトピー、慢性皮膚病、火傷、切り傷、便秘などなど普段の生活の入浴では得られないような効果が得られます。
脱衣所にある看板などに書かれていることが多いので、温泉に入る前に読むと楽しいかもしれません。

 

③ 温泉に行くということは、日常とは違った生活を送ることになりますので、リラックス効果を生み出すことができます。

 

しかしながら温泉の種類によっては重い心臓病や高血圧症などの持病をもたれている方は必ずしも温泉が良いとは限りません。
更衣室と入浴場の温度差が激しいほど、脈拍、血圧の変動が大きくなって、心臓発作や脳卒中の危険性が増します。露天風呂などにも注意が必要になります。
また汗をかくことで脱水状態になり、血液の粘度を高め、血栓症が起きやすくなることもあります。温泉に入る前後の水分摂取は必須になります。

 

しっかりと体のことを把握して無理なく温泉を楽しんで下さい♪

温泉まんじゅうのイラスト

あけましておめでとうございます。

2020年 1月 1日 水曜日

謹んで新年のお慶びを申し上げます 旧年中は格別のお引立を賜わり厚くお礼申し上げます。

本年もより一層サービス向上に尽力してまいりますので、昨年同様の引き立てを賜わりますようお願い申し上げます。

令和2年 元旦

咳止めによる聴覚異常のおはなし

2019年 12月 15日 日曜日

すっかり寒くなり、風邪をひきやすい季節となりました。

風邪やインフルエンザなどで病院を受診される方も多くなってくるのではないでしょうか。

 

今回は、風邪で病院を受診し、処方された咳止めで、少しかわった聴覚異常がでた体験についてお話しようと思います。

 

数年前に、風邪をひいて、クリニックでいくつかお薬を処方してもらい服用していました。

 

薬を服用し、翌日朝、アラームで目が覚めたところ、その音に違和感を覚えました。

 

ここで突然ですが、私は絶対音感を持っており、身近な音が全て音階で聴こえます。

 

このとき、アラームの音が半音下がって聴こえたのです。

最初は携帯が壊れたのかな?と思ったのですが、ピアノを弾いて確認したところ、確かに半音下がって聴こえました。

 

ネットで調べたところ、咳止め薬であるベンプロペリンリン酸塩の副作用の可能性であることがわかりました。

 

現在の添付文書上には、頻度不明で「聴覚異常(音感の変化等)」の報告が記載されています。

 

服用中止後、1日ほどで症状が改善されましたが、長い人は2週間程度かかるとの報告もあるそうです。

 

この薬は、咳止めとして用いられるため、風邪が改善して数日間で服用が終わってしまいます。「風邪のせいで音が変に聞こえるようになった」とか「気のせいかな」などと済ませてしまって、見逃されている可能性もあります。

 

他にはカルバマゼピンでも似たような副作用の報告があるようです。

 

この副作用がでたときは、音の聴こえ方について、違和感がつきまとい、とても不快でした。

そして、「服用中に音楽の演奏予定がなくてよかったなぁ」と思いました。

 

この副作用は、絶対音感がない人でも、音楽を趣味や仕事でやっている方にはかなりの影響があるでしょう。演奏の機会というのは、個人練習の場合もあれば、発表、ライブ、あるいは人生をかけたオーデイションなどさまざまです。特に大事な演奏を控えている方には、かなり支障の出る副作用だと考えられます。

 

フラベリック錠の服薬指導の際には、「音楽を演奏される機会はありますか?」「音が半音さがって聞こえてしまう副作用があります。服用をやめれば数日で直ります。」などといった指導を行うことで、不快な副作用から音楽関係者を守ることができるかもしれません。

サックスを吹くネコのイラスト

 

 

 

 

葛根湯のおはなし

2019年 12月 1日 日曜日

12月に入り、ぐっと気温が下がるこのごろ「急に寒気が!!」と感じた方も多いのではないでしょうか。

病院を受診するまで症状はひどくないけれど、なんとなく体調が優れない、という方は漢方薬で身体の調子を整えることがおすすめです。

 

風邪の引き始めに効果的な漢方薬と言えば「葛根湯」です。

今回は葛根湯の作用と効果的な服用方法をまとめました。

 

〈発汗効果により免疫アップ!風邪が治るメカニズムと葛根湯の役割〉

漢方薬の中でも一度は耳にした方も多い葛根湯。

そもそもなぜ風邪のひきはじめに効果があるのでしょうか。

 

風邪をひくとウイルスを体内から排除しようと、身体の中で免疫細胞が働きます。

免疫細胞は身体の体温があがることで活性化するため、風邪をひくと熱がでます。

つまり熱が出ているときは、身体の免疫細胞がウイルスと戦っている証拠といえます。

 

葛根湯は7種類の生薬を配合した漢方薬です。

「カッコン」「タイソウ」「マオウ」「カンゾウ」「ケイヒ」「シャクヤク」「ショウキョウ」から成り立っており、「マオウ」と「ショウキョウ」は身体を温める作用を持つ代表的な生薬です。

 

前述の通り、風邪をひくと免疫細胞が働いてウイルスを身体の中から排除しようと身体は熱を上げようとします。

しかし、熱を上げることは体力を消耗し、高熱が続くと大量のエネルギーが消費されます。

風邪を早く治すポイントは上手に体温を上げることです。

 

風邪のひきはじめの段階、特に風邪をひいた1日2日目で、身体を効果的に温めれば免疫力もアップし、身体が体温を上げようとする前に、いち早くウイルスを撃退することができます。

細菌・ばい菌のイラスト「困った顔のキャラクター」

 

〈葛根湯をお湯で服用して効果を最大限に引き出そう〉

葛根湯は身体を温める作用があることはお話いたしました。

しかし、生薬そのものの作用だけでは身体をすぐに温めることは難しいです。

寒気を感じる風邪を引いた方は、ぜひ白湯(さゆ)で服用してください。

一気に身体が温まって免疫力もアップの助けになります。

 

ポイントは、白湯で服用した後、「額に汗がじんわりにじむ程度」まで身体を温めることです。汗をかきすぎでも、エネルギーを大量に使い、体力低下の原因となりますのでご注意ください。

 

〈ドラックストアの漢方薬を上手に活用してセルフメディケーションを〉

日々、忙しく働いていると医療機関を受診する機会も少なくなってきます。

風邪に限らず、病気は早期に対処することでその後の経過に差がでてきます。

身近な漢方薬で体調をいち早く整え、万全の状態で冬を過ごしていきましょう。

コタツでくつろぐぴょこのイラスト