お肌の乾燥と保湿についてのおはなし

2018年 12月 15日 土曜日

毎年、冬のこの時期は空気も乾燥し、風邪やインフルエンザ等が流行しますね。

空気が乾燥するこの時期はお肌がカサカサして痒くなったりしませんか?

 

 

 

 

これはお肌の表面の角質がはがれて隙間ができ、その隙間から水分が蒸発していくからです。

角質がはがれると皮膚表面のバリア機能が落ち、細菌等に感染しやすくなったり、刺激に敏感になって掻き毟ってお肌を傷つけてしまいます。

加湿器で空気を加湿し、風邪やインフルエンザを予防するように、お肌も皮膚に潤いを与える保湿剤等で保湿し、皮膚表面のバリア機能を適切に保つことが大切です。

保湿剤には大きく分けて、液体状のローション剤さらさらしたクリーム剤少しべたべたした軟膏剤の3つのタイプがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それぞれ、使う部位や塗る範囲によって使い分けられています。

髪の毛がある頭皮にはクリーム剤や軟膏剤は塗りにくく、塗った後に髪の毛がべたつくので主にローション剤が使われます。また、背中全体や顔全体等の広範囲に塗る場合もローション剤が好まれます。クリーム剤はさらさらしていますので腕や足、背中や顔の一部分等の比較的広い範囲に塗る場合に使用されます。

軟膏剤は油分が多く、少しベタベタするので塗る範囲が狭い場合に使用されます。またそれぞれの刺激性については、軟膏剤<クリーム剤<ローション剤の順に強く、軟膏剤はほぼ刺激性がありません。そのため、塗る場所が刺激に対して敏感な部分なのか等の感受性も考慮して使い分ける必要があります。

その他、皮膚を乾燥から防ぐには、体を洗い過ぎない、部屋の湿度を適切に保つ、綿生地等の刺激の少ない肌着を選ぶ、アルコールや香辛料等の刺激物の取りすぎに注意することが大切です。

 

 

服薬ゼリーのおはなし

2018年 12月 3日 月曜日

「薬が嫌い!」というお子様は多いのではないでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回はそんな時に役立つ服薬ゼリーについて紹介させていただこうかと思います。

一概に服薬ゼリーといってもたくさんの種類があります。その違いについて説明させていただきます。

最初はお子様向けの味がついているタイプです。

 

こちらはお子様が飲みやすいようにいちごやぶどう等の味がついていてお子様でも飲みやすくなっています。

しかしお子様の薬全てに使えるわけではなく、一部の抗生物質や漢方薬ではあまり推奨されていません。なぜかというと抗生物質は苦くなって余計に飲みにくくなる、漢方は匂いや味を消してしまわない方が良いなどの理由があります。そのようなときは次に紹介させていただく抗生物質用や漢方用の服薬ゼリーを使用しましょう。

まず抗生物質用のゼリーです。こちらは普通のゼリーと何が違うのかというとズバリ添加物が少なくなっています。

一部抗生物質を苦くしてしまう原因は添加物にあるからです。一見全てのお薬にこちらの服薬ゼリーを使えばいいように思いますが、こちらのお薬は添加物が少なくなっているため開封後の使用期限が短いという点に注意が必要です。

次に漢方薬用のゼリーです。こちらは何が違うかというと使い方が違います

普通のゼリーは苦味を抑えたり、のどにつかえたりしないようにゼリーでお薬をはさんで使います。しかし漢方薬用のゼリーは味や匂いを消してしまわないようにゼリーと混ぜて使います。

このゼリーは味や匂いを消さないなら意味がないように思ってしまいますが、実は漢方薬は後味が残りやすいという特徴があります。そこで漢方薬用のゼリーは後味が残りにくいという利点があります。よって漢方薬用のゼリーを服用すれば一瞬味や匂いが我慢できれば良いことになります。もし漢方薬の服用が苦手であれば一度試してみてはいかがでしょうか?

最後はスティックタイプの服薬ゼリーです。

こちらは1回使用分ごとに個包装となっているタイプです。服薬ゼリーは通常保存料が入っていないため開封後に長期保存しておく事ができません。

しかしこちらのスティックタイプの服薬ゼリーであれば余った分を保存しておく事ができます。ただしスティックタイプのデメリットは包装中に入っているゼリーの量が一定であり調節できないためお薬の量によって調節することができません。

以上のように服薬ゼリーにはさまざまなタイプがあり、それぞれに特徴があります。

また最近では味がおいしく飲みやすいお薬も多くあるので飲みにくいお薬だけ服薬ゼリーを使用しても良いかもしれません。

もしお薬を飲めないなどでお困りであれば一度薬局で相談してみてください 🙂

 

 

塩分のはなし

2018年 11月 15日 木曜日

みなさん、自分が1日にどのくらいの食塩を摂っているか、ご存じですか?

塩分を摂りすぎてしまうと、

高血圧 や 腎臓病 になってしまう恐れがあります。

 

厚生労働省によると、1日の食塩摂取の目標量は……

18歳以上男性 : 1日8g未満

18歳以上女性 : 1日7g未満

とのことです。(日本人の食事摂取基準(2015年版))

 

ちなみに、私達が普段食べている食事の食塩相当量はというと、

カレーライス : 3.7g

チャーハン  : 2.6g

おにぎり   : 0.7g

なんだそうです。(フードガイド検討会(仮称)報告書)

けっこう多いですよね!!

 

 

 

 

 

 

予想通り、現在の食塩摂取量の状況は、上記の基準をオーバーしています。

厚生労働省によると、成人の1日あたり食塩の平均摂取量は、

男性で11g、女性で9.2gだそうです。

もう少し塩分控えめになるように、気をつけたいですよね。

 

最後に、ちょっとだけ計算のおはなしですが……

食品の栄養成分表示を見ると、

食塩相当量(g)ではなく、ナトリウム量(mg)で書かれていることがあると思います。

 

「食塩」は「塩化ナトリウム」のことを指しますが、

「ナトリウム」は塩化ナトリウムの構成要素のひとつです。

そのため、ナトリウムの量=食塩の量とはならないので要注意です!!

 

ナトリウム量しか分からない場合には、

次の計算式で食塩相当量を計算することができます。

 

ナトリウム(mg)×2.54÷1,000=食塩相当量(g)

 

私は大ざっぱにナトリウム量を2~3倍、で覚えています。

(グラムとミリグラムの違いには注意してください 1g = 1,000mg)

 

みなさんも、塩分の摂りすぎにはお気をつけください!