インフルエンザについて

2016年 10月 15日 土曜日

インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛等全身の症状が突然現れます。

例年11~12月頃に流行が始まり、1~3月にピークを迎えます。

 

インフルエンザ治療薬についてご紹介致します。

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抗インフルエンザウイルス薬は様々な種類があります。投与方法も様々で、カプセル剤・ドライシロップなどの経口薬に加え、吸入薬、点滴注射薬があります。

また、1回の吸入のみで治療が完結する吸入薬もあり、治療が簡便になりましたが、1回の治療できちんと薬を吸入する必要があるので、医療機関での正しい服薬指導に従ってご使用いただくことが大切です。

また点滴注射薬もあり、カプセルを飲むことや粉薬を吸入するのが困難な方でも投与が可能です。

 

インフルエンザウイルスは増殖のスピードが速いため、症状が出現して48時間以内にウイルスの増殖のピークがきます。このため、48時間以内に服用しないと効果が現れにくくなることがあります。したがって、具合が悪くなったら、単なるかぜだと軽く考えずに、早めに医療機関を受診しましょう。インフルエンザは発症後すぐに適切な治療を開始することがとても重要です。

 

今回インフルエンザの治療法についてご紹介しましたが、まずはインフルエンザにかからないよう手洗い・うがいの徹底、ワクチン接種などによる予防が大切です。

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参考文献

厚生労働省インフルエンザQ&A

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html

ひき始めの風邪のおはなし

2016年 10月 1日 土曜日

10月に入り、秋を感じる季節となりました。

そんな中、先日風邪をひいてしまいました。さらには、ひき始めの対処が甘かったので、少々こじらせてしまいました。

そんなことがあったので、今回はひき始めの風邪に対抗するためのお話です。

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風邪ひいちゃったかな、なんて時、病院に行くべきなのはわかっているけど、忙しくてそういうわけにもいかない。そんな時はひとまず漢方薬を飲まれる方も多いのではないでしょうか。そんな時何を飲まれていらっしゃいますか。

 

東洋医学では、「ひき始めの風邪」といっても大きく分けて2種類あり「冷えタイプの風邪」「熱タイプの風邪」に分けることができると言われています。

 

  • 冷えタイプの風邪

症状:後背部のゾクゾクするような寒気、肩や首筋が凝って震えるような感覚、粘り気のない透明な鼻水 など

よく用いられる漢方薬:葛根湯 など

  • 熱タイプの風邪

症状:喉の腫れ等の違和感・乾燥感、喉の痛み、高い熱、頭痛、節々の痛み など

※熱タイプといっても、実際に熱があるかどうかで判断するのではありません。「寒気がない」=熱タイプと考えるとわかりやすいかもしれません。

よく用いられる漢方薬:銀翹散(「ギンギョウサン」と読みます) など

 

葛根湯はよく聞いたことがあると思いますが、銀翹散ってご存知でしょうか?

今回はこの「銀翹散」について簡単に紹介したいと思います。

 

銀翹散に配合される生薬は、金銀花(キンギンカ)、連翹(レンギョウ)、薄荷(ハッカ)、桔梗(キキョウ)、甘草(カンゾウ)、淡竹葉(タンチクヨウ)、荊芥(ケイガイ)、淡豆鼓(タンズシ)、牛蒡子(ゴボウシ)と羚羊角(レイヨウカク)の10種類です。

 

それぞれの特徴や働きを簡単にご紹介いたします。

金銀花、連翹:上半身にこもった熱を冷まし、解毒作用があるとされています

薄荷、淡竹葉、荊芥、淡豆鼓、牛蒡子:肺の炎症を鎮め、発汗と解熱作用があるとされています

桔梗:肺の熱を冷ます効果があるとされています

甘草:のどの痛みを鎮める効果があるとされています

淡竹葉:のどの渇きを潤す効果があるとされています

羚羊角:解熱作用があるとされています

 

また、季節の変わり目の風邪などは熱タイプの風邪であることが多いとされているため、銀翹散が効くとも言われています。

これからの季節、風邪ひいちゃったかな、と思ったら、ご自身の体質や症状に合わせて選択してみると良いかもしれません。ぜひかかりつけの医師、薬剤師へ相談してみてくださいね。

 

風邪をひいたときには無理をせずにできるだけあたたかくして、ゆっくり過ごすことも忘れないでくださいね。

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森林浴のおはなし

2016年 9月 15日 木曜日

9月に入り、過ごし易い季節が近づいてきました。少し前から山ガールという言葉を耳にするようになりましたが、私も山が大好きです。空気は美味しいですし、木漏れ日の中を歩いているだけで癒されます。こんなに気持ちがいいのだからきっと体に良い効果があるに違いない!という事で今回は森林浴について調べてみました。

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マイナスイオンやフォトンチッド(樹木の香り)はよく知られていますよね。目に優しい木々の緑や小鳥のさえずり、枝葉のざわめきなどの環境もリラクゼーション効果があります。また、森林浴にはストレス解消のような精神的効果だけでなく、癌の予防につながる細胞が活性化されるという実験結果も出ているようです。

 

皆さんはNK細胞(ナチュラルキラー細胞)をご存知でしょうか。NK細胞は自然免疫の主要因として作用するリンパ球の1種で、がん細胞やウイルス感染細胞などを攻撃する役割を担っています。このNK細胞の活性が森林浴によって高くなるというのです。しかもその効果が1ヶ月後まで持続されているというから驚きです。森林浴が有意にストレスホルモンを減少させ、ストレスによる免疫抑制を解除させたこともNK細胞の活性化に影響を与えているとされています。

 

調べてみるとなかなか面白いですね。森林浴の効果が医学的にも解明され、海外では森林浴療養を保健診療で認める国もあるそうです。これを機会に、皆さんも森林浴にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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参校文献:

http://www.nms.ac.jp/nms/dhph/shoukai_likei02.html