2016年 4月 15日 金曜日

4月は入学式のシーズンですね!!

今回は春に花が開花するアンズ(杏子/杏に関していくつか紹介したいと思います。

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アンズは3~4月が開花時期で最盛期は4月です。ちなみに花言葉は乙女のはにかみ

これはサクラより早い早春に、はにかむように咲くためといわれています。

生アンズの出荷時期の最盛期は6月下旬~7月中旬となっています。

3か月以上漬け込む必要がありますが、生アンズを使ったアンズ酒を自宅で作ることもできます!!

 

177619s☆材料☆

 

 

アンズの実:800~1000g

氷砂糖:200~400g

35度ホワイトリカー: 1,8L

お好みでレモン

 

1.密閉びんを煮沸消毒し、よく拭いておきます。

2.アンズを水洗いし、水気をふきとります。ヘタは竹串を使って優しくとります。

3.密閉びんにアンズと氷砂糖を交互に詰めてゆきます。

(あんずは皮をむいたり切ったりせず、丸ごと入れます。お好みで皮をむいて4つ程度の輪切りにしたレモン2~4個を加えてもいい。)ここに、35度ホワイトリカーを入れて日の当たらない涼しい場所で保存します。たまにびんを廻して、氷砂糖を溶かします。

4.3ヶ月程度であんずの実を取り出します。別のびんにガーゼをかぶせて濾し、濁りをとります。

これで、おいしい手作りアンズ酒の出来上がりです。

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ちなみに、アマレットというリキュールはアーモンドのような香りを持っているので原料の中に必ずアーモンドが入っているものと思われがちですが、実際は杏仁を使用しているものが主流です。これは、アミグダリンという成分の分解物であるベンズアルデヒドの匂いによるものです。

 

 

杏仁とはアンズの種子の中にある仁(さね)を取り出したものを指します。

漢方薬の薬味として使うときは「きょうにん」、菓子などに使うときは「あんにん」と発音します。

漢方薬としては麻黄湯、麻杏甘石湯、五虎湯、麻子仁丸、等に含まれております。成分としてアミグダリンが鎮咳去痰を、油脂として含まれるオレイン酸やリノール酸が大腸に潤いを与え便通を良くするため緩下目的で使われます。

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最後に、「杏林」という言葉について。これは単にアンズの林という意味だけでなく医師の別称としての意味があります。

これは中国の「神仙伝」という書物に出てくる董奉 (とうほう)  という名医が多くの人の病気を治し、治療代の代わりに杏の木を植えさせたところ、いつしか10万株以上の杏の林ができあがったという故事から後世、良医のことを杏林というようになったといわれています。

 

気になる傷のケアのはなし

2016年 4月 1日 金曜日

9f44f8b6349cd917876b1dce4df78047日差しの暖かい季節になってきましたね。

街中でもカラフルで爽やかな色合いのお店が多くなって心が躍ります♪

春や夏にかけてはだんだんと薄着になりますよね。

 

 

半袖に袖を通して、ついつい気になるのが小さな切り傷や虫刺されなどの掻き傷、サンダルや履きなれない靴による靴づれだったりしませんか?

小さな傷でも跡は残したくないですよね。

 

そこで、最近、傷のケアで主流になってきた『モイストヒーリング療法』についてお話します♪

一昔前までは傷は消毒して、乾かし、かさぶたを作って治す考え方(ドライヒーリング)が主流でした。しかし、この方法だと消毒の時に沁みて痛みが出たり、傷跡が残りがちに。。。

 

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ところが、最近では傷をしっかり覆い、患部の潤いを保ってキレイに治す湿潤療法(モイストヒーリング)の考えが広まってきています。

 

 

この療法は、細胞の成長や再生を促す成分が含まれる体液(傷口から出てくる透明な液体)を傷口に残し保つことで自然治癒力を高める効果があります。また、モイストヒーリングは消毒薬による傷口の殺菌は最小限に抑えることが推奨されています。消毒液が皮膚の再生に必要な働きを弱めることや、傷口の細胞を殺してしまう恐れがあるからです。

 

モイストヒーリングは正しい手順を踏めば、市販の絆創膏を活用して、家庭でも簡単に行うことが出来ちゃいます!!

 

~手順~

①水道水で傷口を洗う

→傷口にゴミやばい菌が残っていると感染の原因になるのでしっかり洗いましょう

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②傷口を抑えて止血する

→洗浄後、出血が続く場合は清潔なタオルやティッシュペーパーなどで患部を押さえて止血します。火傷の場合は氷水で冷やして下さい。

 

 

 

絆創膏で傷口を保護する素材(茶色の布製のものでなく、透明のポリマー製のもの)を貼って保護します。絆創膏には乾燥防止のほか、傷口を清潔に保ち、新たな傷を防ぐ効果もあります。

 

但し、出血がひどい場合や、深い傷、広い範囲のやけどなどは、病院での診察が必要ですので、異常を感じる場合は、医師に相談するようにしてください。

以前は医療現場で主に使われていた方法ですが、現在では傷口に合わせた大きさや貼り易いタイプの絆創膏が市販でも揃っています♪

 

夏が近付く前に薬局やドラックストアを覗いてみてはいかがでしょうか?

 

 

※参考資料

一般社団法人 日本衛生材料工業連合会 ホームページ

http://www.jhpia.or.jp/product/bandage/bandage3.html

花粉症シーズンによく見かける漢方薬のおはなし

2016年 3月 15日 火曜日

3月に入り、花粉症の季節が近づいてきましたね。薬局に勤めていた頃に患者さんから「花粉症の薬は眠くなりやすいというけれど、眠くなるのは困るから、先生に相談してみたんです」という声を何度か聞いたことがありました。

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そんな時によく見かける漢方薬がありました。

漢方薬の多くは生薬を幾つも配合されたものです。

本日は、花粉症シーズによく見かける漢方薬について、配合されているどの生薬がどのように効くのか調べた事を皆様にご紹介したいと思います。

 

まず、『小青竜湯』について。

構成している生薬は麻黄、桂皮、芍薬、半夏、五味子、細辛、乾姜、甘草の8つです。

各生薬の特徴や働きを簡単に紹介します。

麻黄はエフェドリンを含有し、咳を鎮め発汗作用があります

桂皮は体を温め弱い発汗作用があるとされる生薬です

芍薬はぺオニフロリンを含有し痛みを和らげる効果があります

半夏は体内の水分バランスを改善する利水作用があるとされています

五味子は酸味のある生薬で咳や痰改善する効果があるとされています

細辛は利水作用があり、去痰や鎮咳作用があるとされています

乾姜は利水作用があり、体を温める作用があるとされています

甘草はグリチルリチンを含有し抗炎症作用があります

 

このような生薬が配合されており、水っぽい鼻水がでる人に用いられています。

漢方薬は効き目が遅いというイメージを持たれる方もいらっしゃると思いますが、小青竜湯は効果発現が早い漢方薬のようです。私が実際に服用した時は服用後1時間後には鼻水の症状を忘れていました。(これはあくまで個人的な感想であり、実際は個人差があります)

 

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次に、『葛根湯加川芎辛夷』について。

の症状が強い花粉症で見かけます。

この漢方薬は、風邪の初期症状によく用いられる葛根湯に川芎と辛夷の2つ生薬を加えた漢方薬で辛夷が加わることで粘性のある鼻水や鼻づまりがある人に用いられます。

 

花粉症で鼻の不調にお悩みの方は体質や症状に合わせて漢方薬を使用してみてもいいかもしれません。

主治医の先生や薬局の薬剤師さんに相談してみてください。