生活習慣病のはなし

2015年 4月 15日 水曜日

「生活習慣病」、みなさんも耳にすることがあるかと思います。
一体どのような病気なのでしょうか。

■生活習慣病とは・・
不適切な食生活や運動不足、喫煙、飲酒、ストレスなどの生活習慣が原因で起こる病気です。
主なもの―肥満、糖尿病、高脂血症、高血圧などがあります。
■以前は「成人病」といわれていましたが・・
最近では子どもにまで病気がみられること、子どものうちから正しい生活習慣を身につけることで防げる病気だということで、「生活習慣病」に変わりました。

それでは、日常生活習慣を改善する心得と10のポイントをご紹介します。

【生活習慣を改善する心得と10のポイント】
1. 睡眠:疲れた心と体を休めて次の日の活力を養うために重要なものです。
睡眠時間だけでなく、寝具や寝室の環境を整える、昼間に適度な運動をするなど「睡眠の質」にも配慮することが大切です。

◇睡眠リズムとは?
睡眠にはレム睡眠(体の眠り):浅い眠りと、ノンレム睡眠(脳の眠り):深い眠りとがあります。この2つが90分周期を一晩で4~5回繰り返されるのが正常な睡眠リズムです。すっきりと起きられるのは、この90分周期が一回転したときです。
◇夢はなぜ見るの?
―夢は過去に抑圧した願望を無意識のうちに満足させるもの―
夢の研究で有名なオーストラリアの神経学者S・フロイトは夢をこのようなものとしてとらえました。しかし学問的な意味での答えはみつかっていません。
その後、寝ている人を起こして夢の内容を聞き出す実験を繰り返した結果、「レム睡眠」ではありありとした映像をみている、「ノンレム睡眠」では通常夢をみていることは少なく、たとえあったとしても、ぼんやりと考えているものに近いものです。
夢をみた、とか、みなかった、という会話をすることがありますが、実際は一晩に4~5回あるレム睡眠のときに必ず夢をみています。起きるタイミングによって、夢を思い出せないということでしょう。
◇不眠最長記録は?
1986年、アメリカ人が453時間40分(約19日間)眠らずにロッキングチェアを揺らし続けたそうです。
※日本では23歳の男性が101時間8分30秒という記録を残しています。

 

 

2. ストレス対処:過剰なストレスは心身にゆがみを招いて様々な生活習慣病をひきおこします。自分なりのストレス対処法を身につけ、病気を予防しましょう。

3. 笑い:「笑う門には福来たる」と言いますが、笑いは健康にも効果があります。
また、涙を流して泣く事も、笑うことと同様に効果があります。思いっきり泣いて気持ちが落ち着いたら、大いに笑いましょう。

4. 呼吸法:鼻で息を吸い、口からゆっくり息を吐く呼吸法には、心身をリラックスさせる効果があります。

5. 禁煙:多くの有害物質が含まれ、病気の原因になり得ることはよく知られています。

6. 少酒:大量に飲んだり、毎日飲んだりすると健康を害してしまうことがあります。お酒は少量をゆっくり楽しみましょう。

7. 少食:食べ過ぎ、太り過ぎは、生活習慣病のベースになります。腹八分目の食事を規則正しく摂りましょう。

8. 入浴:疲労を回復させたり新陳代謝を活発にしたり心身をリラックスさせます。安全で快適な入浴を心がけましょう。

9. 水分補給:人間の体は約60%が水分でできていると言われています。水分不足で血液がドロドロになりやすく、血栓ができやすくなります。入浴後や運動後などはこまめに水分補給しましょう。

10. 朝のゆとり:血圧がピークに達する朝は、心臓や脳などの発作が発生しやすい時間帯です。慌てて出勤するのは血圧に影響を与えるので、時間にゆとりを持たせましょう。

「生活習慣病」は、発症から数十年の長い無症状の年月を経て、ある日突然、命にかかわる重大な病気を発症するという恐ろしい病気です。
生活習慣の中で改善できることを確認し、できることから実行していきましょう。

参考図書:生活習慣病対策、不眠の悩み解決BOOK

紫外線と虫刺されのはなし

2015年 4月 1日 水曜日

日に日に気温が上がり、過ごしやすい時期となりました。
外で過ごす時間が長くなる方も多くいらっしゃると思います。
今回は外出時に気をつけたい紫外線と虫刺されの対策を中心にお伝えします。

<紫外線対策>
紫外線にはUV-AとUV-Bとの2種類があります
各々季節によって強さが変動します
UV-Aは初夏~秋、UV-Bは真夏の時期に強くなります
そろそろ紫外線対策を本格的に始める時期に入ります

具体的な対策方法としては、いくつかあります
●つばの長さが7cm以上の帽子
●衣服の工夫(綿とポリエステルの混紡で、綾織の衣服)
●UVカット加工がされているが色の濃くないサングラス
●日陰を利用する(午前10時から午後2時の陽射しの強い時間帯の屋外活動を避ける)
●日傘(光をカットし、かつ反射もする白色のもの)
●日焼け止め

なお、日焼け止めは以下に注意しましょう
適切なSPFとPAのものを選ぶ→数値が高いものはお肌の負担になることもあるため、適切な数値のものをこまめに塗りなおすことが大事
●塗り残し、塗りむらを避け、重ね塗りする→量の目安:(顔の場合)クリーム状→真珠粒2個分、液状→500円硬貨1個分
●小児であっても、必ずしも子供用でなくて良い(健常な肌の場合)

 

<虫刺され対策>

クラゲやウミケムシなどの毒魚に刺された場合
1.パニックをおこさず落ち着き、海からあがる。場合によっては助けを呼ぶ。
2.とげや毛があれば取り除き、きれいな水で毒魚が触れた部位をよく洗う
3.アンモニア水や重曹水、抗ヒスタミン剤やステロイド剤を塗り、病院へ

ハチに刺された場合
1.近くに巣がある可能性があるため、現場から遠ざかる
2.毒を押し出す
3.流水で洗い、冷やす
4.抗ヒスタミン剤含有の副腎皮質ホルモン(ステロイド)軟膏があれば塗る
5.重症の場合は病院へ

 

適切な紫外線対策と虫刺され対策と準備を行って、夏のレジャーを楽しみましょう

<参考までに>
お肌に負担をかけてしまった場合は、季節に合ったお風呂でリラックスすることも大事です
4月・・・桜 (消炎、リフレッシュ)
5月・・・菖蒲 (血行促進、精神安定)
6月・・・ドクダミ (血管強化、抗菌・消炎)
7月・・・桃 (保温、消炎、収斂)
8月・・・薄荷 (保温、消炎・抗菌、清涼感)
9月・・・菊 (保温、血行促進、精神安定)
※排水口等に詰まらせないように、袋等に入れて使用しましょう

特に春先は環境が変わってストレスも溜まりがちです
日本ならではのお湯につかる文化をうまく取り入れて、快適な生活を健康でお過ごしください

☆参考書籍
知って防ごう有害紫外線(少年写真新聞社)/アウトドア救急ハンドブック(小学館)/お風呂大好き(生活情報センター)

体温の測り方のはなし

2015年 3月 15日 日曜日

本日は体温の測り方のはなしです。

先日、娘のクラスにアメリカから帰国した転校生が来ました。
時節柄体調を崩したのか、発熱し保健室に行って検温をしたそうですが、体温計を見てびっくりしたそうです。
“え?!脇で測るの?口でしょ?” と。
その話を聞いた娘は、 “え?!口で測るの?脇でしょ?”とびっくりしたそうです。

体温は、体内の温度が反映される場所で測るのが一般的です。
体に負担をかけずに簡単に検温できる場所として、ワキ(腋窩)、口(舌下)、耳、直腸など体の表面に近い場所が用いられています。
私自身体温は脇で測るのが一般的と思っていましたが、検温部位は国によって違うようです。
実際、欧米では口(舌下)or耳が主流であり、国によっては家庭に1人1本の体温計があり、直腸で検温する国もあるようで、むしろ日本のように脇で測る国は少数の様です。
ではなぜ、日本は脇で検温するようになったのか・・・・?
明治時代に、医学の先進国であったドイツから体温計が輸入されていた頃は日本でも口腔内で検温していたそうです。大正時代までは水銀式体温計は高価であり、病院でも備えている数は少なく、色んな人が交互に使うため不衛生だということから、簡便で皆が使っても衛生的で且つ抵抗なく測れる場所として脇の下で測られるようになったそうです。
また、脇の下は動脈も近く、検温には適した場所だったという事です。

今は家庭で使用する体温計も、脇用、耳用、口(舌下)用など様々な種類があります。
測定する部位ごとに検温に必要な時間や方法が異なり、得られる温度も異なります。平熱も部位により違うため、それぞれの部位の平熱を知る必要があります。
熱が出なければ体温計の出番はなかなかないと思いますが、健康な時に正しい測り方で自分の平熱を知っておくという事は、健康管理の上では大切なことですね。