薬局のハイテク

2012年 3月 26日 月曜日

社会人1年目、新卒で調剤薬局へ就職した私。
薬剤師はやはり日々勉強、そして正確・誠実さが求められる仕事だと思っていたのですが、
実際働いてみると・・・けっこう体力も必要な仕事なんです。

湿布なんて段ボール箱にたくさん入っていたら重いので力が必要ですし、なにより患者さん
を待たせているわけですからスピードが必要! 
体調の悪い患者さんは早くおうちに帰りたいでしょうし、仕事の合間に受診された方は貴重
なお昼休みを削って来ているかもしれません。
でも、薬剤師はただお薬を集めて渡せば良いという仕事でもないのです。
処方された内容に不備はないか、飲みあわせは問題ないか・・・など考えながら、できるだけ
早くお薬をお渡しできるよう頑張っています

そんな薬剤師の味方である 便利なマシーン について私の思いと共にお話したいと思います。

私は派遣薬剤師をしていたので、数社の薬局で働く機会がありました。
薬局によって置かれている機械も様々なので、新しく配属された薬局で
こんな便利な機械があるんだ  と 発見することも楽しみでした。
今となれば粉薬は機械に必要な量のお薬をセットし、自動で1回分ずつ薬包紙に包まれて出
てくるのがあたりまえですが、昔は手作業で1つずつ包んでいたんです。

 薬剤師の方なら薬包紙の包み方を学校で習いましたよね。
 私は包める自信がないですが・・・

名前や飲み方など書いたお薬を入れる袋も今はほとんどが機械で印刷していますよね。
その他にも、自動で軟膏を混ぜてくれる機械、自動で1回分のお薬をまとめてくれる機械、
お薬をどれくらい測ったか記録してくれる機械、シートからお薬を取り出してくれる機械など
たくさんの機械が存在します。

軟膏を混ぜるのは冬だとお薬によっては硬くて力が必要であったり、量が多いと混ぜるの
も一苦労なので、軟膏ミキサーをはじめて知った時は感動しました。
最近知り驚いたのは、PTPシート全自動薬剤払出機です!
データを登録すると自動でお薬を集めてくれる機械です。注射薬対応の機械もあるようです。

小さな道具では、割線があるお薬を半分にするためのはさみや軟膏のチューブからお薬をきれ
いに搾り出すための道具はよく使われていると思います。とても便利です。

軟膏板が使い捨てタイプになっているものもあるようです。使用した面をめくればお掃除しな
くてもすぐに次の作業にとりかかれますね。粉薬を混合する時は乳鉢・乳棒を使用することも
多いですが、効率よく短時間で混和できる道具もあるようです。

世の中どんどん便利なものが出てきますね。

私は便利なお掃除グッズやキッチングッズを見ると欲しくなってしまいます。
  
でも大切なのは、何が必要か見極め使いこなすこと
機械を使ったからといって必ずしも作業が早くなるとは限らないですからね。
 

花粉症とお薬 ②

2012年 2月 28日 火曜日

前回は、花粉症の内服薬についてお話ししました。

今日は外用薬についてお話しいたします。            

アレルギーに対する点鼻薬/点眼薬

花粉症用として市販されている点鼻薬や点眼薬には様々な成分が含まれていますが、メインとなる成分は抗ヒスタミン薬抗アレルギー薬です。

第1世代抗ヒスタミン薬のクロルフェニラミンマレイン酸が代表的で、血管収縮剤などを配合し、不快な鼻の症状や眼のかゆみをすばやく改善することができます。

その反面、効果はあまり持続せず、使い続けると効きにくくなってくることがありますので予防的には使用しません。

 

抗アレルギー薬としてはケミカルメディエーター遊離抑制薬のクロモグリク酸ナトリウムや、第2世代抗ヒスタミン薬のケトチフェンフマル酸塩が使われています。

クロモグリク酸ナトリウムには出てしまった症状を鎮める抗ヒスタミン作用がないため、第1世代抗ヒスタミン薬が配合されています。

ケトチフェンフマル酸塩は予防的効果とある程度の即効性を併せ持つスイッチOTCです。血管収縮剤を含まない純粋な第二世代抗ヒスタミン点鼻薬ですので、花粉症シーズンに渡っての使用が可能です。

また、市販の点鼻薬や点眼薬には、血管収縮剤(塩酸ナファゾリン、硝酸ナファゾリン、硝酸テトリゾリン、塩酸オキシメタゾンなど)というものが配合されている製品もあります。

特に点鼻薬で顕著で、使い始めはたちどころに鼻の通りが良くなり気持ちが良いですが、連用するとリバウンドによってかえって鼻づまりを起こすことが多いです。

花粉症は人によっては数ヶ月続くものなので、血管収縮剤が含まれている製品の使用には十分な注意が必要です。使うのであれば、どうしてもつらいときに数日程度を目安にするのが良いと思います。

さらに、近年では、点鼻薬には処方薬にしか配合できなかったステロイド成分を配合したOTCが発売されました。

ステロイドは鼻詰まりや鼻水などを抑える効果が高い上、鼻腔内の局所に使用するので、眠気も出ず、全身的な副作用の心配がほとんどありません。

                点鼻薬の使い方

使用前によく鼻をかみ、軽く吸い込みながら容器を鼻に入れて噴射します。このとき、容器の向きはまっすぐにし、鼻の中心にある鼻中隔(右と左の穴を隔てている部分)にはなるべく薬剤が直接当たらないようにしてください。

      点眼薬(目薬)の注し方

容器の先端がまつげに触れないよう少し離して一滴だけ点眼します。うまく点眼できなかったときのみもう一滴点眼します。点眼したらすぐにあまりまばたきをせずに目を閉じ、そのまましばらく目をつむったままにします。

そうすることで点眼薬が浸透するだけでなく、点眼薬が鼻に流れるのを抑えることが出来ます。その後、目の回りにあふれた点眼薬をティッシュなどで軽く押さえるようにして拭き取ります。

コンタクトレンズを使用する場合は、一般的にはハード、および一日使い捨てタイプの場合はそのままレンズの上から点眼していいでしょう。

ソフトや二週間タイプのコンタクトレンズの場合はそのままでは点眼せず、一度レンズを外すか、レンズ装着前に点眼し、出来れば15分以上置いてからレンズを装着するといいでしょう。

                   

症状やライフスタイル、好みによって合う薬は人それぞれです。自分にあった薬をみつけ、花粉症をうまく乗り切りましょう!お気軽に薬剤師にご相談ください。

 

 

 

花粉症とお薬 ①

2012年 2月 15日 水曜日

みなさんは、花粉症ですか?

季節性のアレルギー性鼻炎として知られる花粉症ですが、いまや、1年を通じて発症する方もいらっしゃるようです。

とはいってもやはり代表的なものはスギ科ヒノキ科の花粉。
1月から2月にかけて飛散が始まるため、症状が出始めている方もいらっしゃるかもしれません。

【主な春の花粉症原因植物の開花期】

ハンノキ【榛の木】 開花時期・・・2~4月

 スギ 【杉】 開花時期・・・2~5月

イチイ【一位】 開花時期・・・3~4月

ヒノキ【檜】 開花時期・・・3~5月

イチョウ【銀杏】 開花時期・・・4~5月

コナラ【小楢】 開花時期・・・4~5月

ケヤキ【欅】 開花時期・・・4~5月

ハルジオン【春紫苑】 開花時期・・・4~5月

シラカバ【白樺】 開花時期・・・4~6月

                       などなど

花粉症の治療には様々ありますが、忙しい方には、夜遅くまで開いている薬局やドラッグストアで手軽に買えるOTC薬が便利です。

今回はOTCの内服薬についてお話しします。

鼻炎用内服薬        

花粉症用あるいは鼻炎用として薬局などで市販されている成分は、ほとんどが次の2つに大別されます。

第1世代抗ヒスタミン薬(クロルフェニラミンマレイン酸塩、カルビノキサミンマレイン酸塩、クレマスチンフマル酸塩など)

花粉症はアレルギーの原因物質であるヒスタミンの働きによりくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、など多くの症状が引き起こされます。
抗ヒスタミン薬とは、花粉等によって発生したヒスタミンの働きを抑える薬です。

ヒスタミンの働きに直接的に作用するため、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどがひどいとき、花粉の飛散の多い日などに即効的な効果が期待できます。
また、すでに出てしまった症状に対しても効果があります。ただし、鼻づまりに対してはほとんど効果がありません。

副作用は眠気、口の渇き、倦怠感などがあり、次の第二世代抗ヒスタミン薬に比べると強く感じる場合が多いです。
市販薬では眠気解消のためにカフェインなどが配合されているものが多いですが、それでも完全に解消されるものではありません。
個人差がありますので一概には言えませんが、服用する際は乗り物の運転、機械の操作など危険を伴う作業は控えてください。

第2世代抗ヒスタミン薬(ケトチフェンフマル酸塩、アゼラスチン塩酸塩、エメダスチンフマル酸塩、メキタジンなど)

一方、第2世代抗ヒスタミン薬は、抗アレルギー作用(症状を引き起こす誘発物質、ケミカルメディエーターが体内に放出されるのを元から抑える作用)と、多少の抗ヒスタミン作用を併せ持っています。

よって、出てしまった症状を鎮めるだけでなく、症状を軽くし出にくくする予防的効果もあります。
花粉の飛び始める2週間くらい前から飲み始め、シーズン中は切らさずのみ続けるようにするとよいでしょう。
それほど強力な薬ではありませんが、症状の軽い方であれば第2世代抗ヒスタミン薬のみでも効果が十分期待できます。
副作用の少ない薬が多いですが、成分・人によっては抗ヒスタミン作用や副作用(眠気など)の発現に大小があります。

近年では、錠剤やカプセルのみならず、チュアブルタイプやフィルムタイプ、スティック状に包装された液体薬なども発売されています。
これらは、個別包装でかさばらず、ポケットなどに入れておける、水なしで服用できるタイプの鼻炎薬なんです!
外出時の急な症状で困った経験がある方には便利だと思います。

抗ヒスタミン作用は眠気に比例し、古い薬ほど効果がある、という傾向もあります。
ただし効果や副作用(眠気など)には個人差がありますので、自分に合っていないと感じたら、薬剤師と相談しながら薬を替えてみるのもよいでしょう。

さらに、同時に複数の薬を服用する際には、成分や効果に同じものが含まれていることがあるということに気を付けなければなりません。
花粉症の最中に風邪をひいた場合など、薬の飲みあわせには十分注意し、薬剤師に必ず相談しましょう。

次回は、花粉症の外用薬についてお話します。