夏バテについて

2023年 8月 1日 火曜日

今回は夏バテについてのお話です。

 

暑い日が続いていますね。

だるくて食欲が湧かない、胃腸の調子が悪い、下痢をする、体重が落ちる、頭痛やめまいがする…。

こんな症状が続いている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

夏バテの原因として冷房のあたりすぎ、発汗によるビタミン・ミネラルの消耗、食欲減退による栄養不足、冷たい飲み物のとりすぎによる消化機能の低下睡眠不足などが挙げられます。

   

夏バテ解消には、まず、冷たい食べ物や冷房で疲れた胃腸を元気にすること胃腸をあたため、水分代謝や消化機能を高めると、代謝を改善させることができます。

 

この時期に多い消化器症状に効く漢方薬はいくつかありますが、代表的なものを挙げてみたいと思います。

清暑益気湯(セイショエッキトウ)

熱を冷ます「黄柏」や、体に潤いを与える「麦門冬」「五味子」が含まれており、夏バテに対する代表的な漢方薬です。暑さによる症状を抑えて、元気を回復させる作用があります。

暑さによる食欲不振・下痢・全身のだるさ、脱水などに効果的です。

 

補中益気湯(ホチュウエッキトウ)

元気を出す「人参」「黄耆」胃腸機能を高める「陳皮」「蒼朮」などが含まれています。清暑益気湯が夏に特化したものだとすると、こちらの補中益気湯は一年中用いられることが多いイメージです。

胃腸の働きが低下して体力が著しく落ち、全身倦怠感や食欲不振などの症状がみられる場合に使用します。

 

五苓散(ゴレイサン)

体内の水の流れを改善する「茯苓」「沢瀉」「朮」「猪苓」「桂皮」の5つの生薬から成る漢方です。体内の水分バランスを整える作用があり、口喝、尿量減少、下痢、悪心・嘔吐、めまい、頭痛などに用いられます。

冷たい飲み物をたくさん摂取したり、冷房で身体が冷えると漢方医学でいう「水毒」という状態になります。その水の流れを改善するのが五苓散なのです。

 

以上、代表的な漢方を挙げてみましたが、

夏の旬のもの(にがうり・枝豆・ナスなど)をおいしくいただくことも夏バテ予防のひとつ。

食事をしっかり摂り、睡眠時間も確保して夏バテを防ぎつつ
健やかに夏を過ごしましょう。

脱水症状について

2023年 7月 15日 土曜日

暑くなってくるとテレビでも水分補給を促すものを見かけるようになってきます。

そこで今回は脱水症状についてお話ししたいと思います。

ヒトの体の全体重の約60%は水分でできているといわれています
(子供は70-80%、高齢者は約50%)

脱水症状は水分の摂取不足や体の中の水分が過剰に出て行ってしまうことで体の中の水分が不足し起こります。

また、脱水症状は体の中の水分だけでなくミネラルも不足している場合もあります。

 

症状としては、

・のどの渇き

・尿量の減少

・肌や口の中の乾燥

・頭痛

・まめい、たちくらみ

・吐き気など

 

といった症状が出ることがあります。

ひどい場合は意識障害などが起こることもあります。

 

脱水症状を起こさないためにもこまめに水分を摂ることを心掛けましょう。


ここで水分補給の注意点がいくつかあります。

・こまめに分けて摂る(一気に摂っても身体に吸収されずに尿として身体から出ていってしまいます)

・コーヒーやカフェインを含むお茶などは利尿作用があるので注意

また、をかいたときなどは経口補水液やスポーツ飲料などもうまく取り入れるといいですが、経口補水液は塩分などが多く含まれており、スポーツ飲料は糖分が多く含まれているので血圧が高めの方や血糖値が高い方などは摂りすぎに注意してください。

 

水分補給の目安として1日2.5リットルと言われています

この水分は食事に含まれる水分も合わせた量なので、もし水分をそのまま摂るのが難しい場合はスープお味噌汁など食事で水分を多めに取り入れるように意識してみてください。

最初でお話したように脱水症状と聞くと夏に起こると思う方が多いかと思いますが、冬にも起こる症状です。

季節に関係なくこまめに水分を摂ることを意識しましょう。

骨のお話

2023年 7月 1日 土曜日

みなさまは骨の健康を意識したことはありますか?

 

年齢に伴う、腰背部痛身長低下の原因の一つとして
骨粗鬆症によって引き起こされる、「脊椎圧迫骨折」があげられます。

 

この病気は、骨密度の低下により、じわじわとつぶれるように症状が進行するため、激しい痛みを伴わないこともあります。

なので、「いつのまにか骨折」と呼ばれることも….。

そのため、予防をすることが重要です。

   

 

骨量は20代でピークを到達した後、徐々に低下し、特に女性の場合は、50歳付近で閉経を迎えた後、急激に減少します

よって、予防をする上で、

  1. 最大骨量をできるだけ高めること
  2. 減少していく量を抑えていくこと

が大切です。

 

では、具体的な予防策をご紹介します。

 

⑴食事

【Caを多く含む食品】

牛乳・乳製品、緑黄色野菜、小魚、大豆など

【Caの吸収を助ける食品】

ビタミンDを含む食品

(サケ、サンマ、干し椎茸、キクラゲなど)

ビタミンK

(納豆、ブロッコリー)

⑵運動

適度に骨に負荷をかける運動

縄跳び、かかと落とし運動(※1)、ウォーキングなど

重力が免荷される水中運動よりも重力のかかる陸上でのウォーキングや
ジョギングなどが適しています。

 

※1 かかと落とし運動

①肩の力を抜き背筋を伸ばし足を肩幅に開いて立つ。

②両足のかかとを上げる。
(2〜3cmから始め少しずつ高くする体調や慣れに伴い高さを調節する。)

③両足のかかとを床にストンと落とす。 2、3を繰り返す。
(ふらふらする場合は椅子や壁につかまりながら行う。)

 

⑶日光浴

⑴でも記載させて頂いたように、Caの吸収を促進する栄養素として、
ビタミンDが重要です。

このビタミンDは体内でも作られており、日光(太陽光)に含まれる紫外線がビタミンDの生成に関わため、日光浴も予防として非常に有効です

【時間の目安】

夏 : 木陰で30分

冬 : 手や顔に1時間程度

 

以上が、代表的な骨量増加・維持方法になります。

夏本番へ向けて、紫外線対策はしつつも、

外に出て夏を満喫するのはいかがでしょうか!