子供の薬の飲ませ方・コツ

2023年 6月 15日 木曜日

子供にどのようにして薬を飲ませたらいいの?

飲ませようとしても吐き出してしまうなどと困ったことはありませんか?

早くよくなってほしいから、なんとか薬を飲ませたいと思いますよね。

今日は飲ませ方、工夫についてお話ししたいと思います。    

 

 薬(シロップ剤など)の飲ませ方

〇乳児・離乳食前

まだスプーンに慣れていないことが多いため、スポイトやシリンジを使う。

必要な量をカップで測り、スポイトで吸い取ります。

赤ちゃんの上体を起こした状態でスポイトを口にいれ、ほおの内側を通り、喉に流し込むように少しずつ入れます。

※舌の先に薬が触れてしまうと苦味を感じることがあるためほおの内側にいれます。

〇乳児・離乳食後

スプーンを使用します。必要な量を測り、1回で飲み込むことができる量を少しずつあげます。

乳児の場合は満腹だと薬を飲まなかったり、吐いてしまったりすることがあるので、あえて食前の空腹時に飲ませることが可能な薬もあります。

 

〇幼児期

コップを使用することが一般的ですが、全体の量が多くなると飲みきれなくなるので、加減が必要です。

お気に入りのコップを使用したり、普段使わないストロを特別に使用するなど工夫するとよいでしょう。

 薬(粉薬)と相性の良い食べ物

子供の薬は、飲みやすい味に工夫されてはいるものの、抗生剤などの中には苦味を感じる薬もあります。

粉薬との相性が良いもの、良くないものについて紹介します。

【相性の良いもの】

バニラやチョコレートのアイスクリーム、プリン、ココア

【相性の良くないもの】(苦味が増してしまうため)

オレンジジュース、ヤクルト、ヨーグルト、スポーツドリンク

※お薬により異なることがありますので薬剤師に相談しましょう。

※粉ミルクや離乳食など主食には混ぜないようにしましょう。

※好きな料理(カレーライス)などに薬を混ぜるという方もいるようですが、温かい食べ物に混ぜることで薬の効果が下がったり、料理の味が変わってしまい、食べ残してしまうこともあるので、やめた方が良いでしょう。

 

③ 飲ませるときのポイント

  一、雰囲気作り!

  二、お薬飲めたらたくさん褒める!

 

薬を飲ませなきゃっ!と思う気持ちが先走りがちですが、まずはママ、パパの笑顔

お薬を飲んでくれたらラッキーという気持ちで。

飲んでくれないときは、一度おもちゃで遊び、仕切り直し!

お薬を飲んでくれた時は、たくさん褒める

会話ができるような年齢になると、

「ばい菌さんに勝ったね。」「これでもう元気になったね。」と具体的にお話すると、子供のモチベーションもアップするでしょう。

 

子供の成長と共に、工夫を重ねる日々。

薬を頑張って服用し、元気になってほしいですね。

くすりのかたち 

2023年 6月 1日 木曜日

薬にはいろいろな形があり、それを剤型といいます。

それぞれに特徴があり、得意なことや不得意なこともあります。

   

【錠剤】

錠剤といってもいろいろあります。一部ですが紹介します。

・口腔内崩壊錠

薬の名前が『D錠』や『OD錠』となっていることが多く、口の中でラムネのように溶けるため、大きい粒が飲みにくい人でも飲みやすくなっています。

・徐放錠

1日1回でいいなど服用回数を減らすために、体の中でゆっくり溶けるよう設計されています。細かい設計が崩れるため、嚙んで飲んだりすると、薬の効果が短時間に強く出ることもあるため、錠剤のまま飲み込むことが重要です。

・舌下錠

舌の下に入れて溶かすことで、普通の錠剤に比べてすぐ効果を発揮します。

【顆粒、細粒、散剤】

いわゆる粉薬です。

体重によってお薬の量を調節できるよう、子ども用の薬などが多いです。

抗生物質など苦いものは甘い味でコーティングされていることも多く、抗生物質などでは、同じ薬でもメーカーによってイチゴ味だったりバナナ味だったりすることもあります。

こういうお薬は、お水などに溶かしてしばらく置いておくと甘いコーティングが溶けて苦みが強く出ることがあるため、時間をおかずにすぐ飲むことをおすすめします。

 

【シロップ】

シロップも体重などでお薬の調節がしやすく、また甘い味であることも多いため、子どもによく使われます。ただし、たまに苦いお薬があったり、エリキシルといってアルコールを含むお薬もあります。(もちろん濃度はお酒ほどではありません。)

【貼付薬(ちょうふやく)】

貼って効果の出るお薬です。

シップ薬などを想像する方が多いかもしれませんが、口からお薬を飲むことが難しい場合などにも使いやすいため、心臓の薬や気管支喘息の薬、痛み止めの麻薬などもあります

 

【坐薬】

肛門(おしり)に挿入するお薬で、解熱剤や抗けいれん剤、便秘の薬などが代表的です。

口から飲めなくても使用できることや、飲み薬に比べて効果が早いことが特徴です。子どもに使用するときは、体重に合わせてはさみで1/2や2/3などに切って量を調節することもあります。すべてではありませんが、体温で溶けるように設計されているものは、溶けないよう冷蔵庫に保管することも多いです。

【注射薬】

直接血管に注射をする静脈注射や、コロナワクチンで有名となった筋肉内注射、そのほかのワクチンでよく使われている皮下注射などいろいろあります。

注射といえば病院と思われる方も多いかもしれませんが、インスリンや不妊治療、リウマチや骨粗しょう症など、ほかにも何かの病気のために、自分や家族が注射を打っている(自己注射)方も多くいます。

ほかにも吸入薬、軟膏やローション、点眼・点耳・点鼻薬、飲むのではなく舐めて使用するトローチ錠などもあります。同じ薬でも、錠剤と貼付薬があったり、錠剤と粉薬とシロップがあったり、錠剤と注射剤があったりするため、医師は患者さんやその家族の様子を見て、話を聞いて、その剤型まで考えてくれています。

大きい錠剤は飲み込みにくい、皮膚が弱く貼り薬はかぶれやすい、注射薬は怖いからいやだ、など何か不安なことがあれば、主治医の先生や薬局の薬剤師に相談してみると、
もしかしたら違う剤型があり改善されることもあるかもしれません。

おくすり手帳を上手に活用しよう!

2023年 5月 15日 月曜日

みなさんはお薬手帳をお持ちですか?

薬局や病院に行った際にお薬手帳をもらうことがあるでしょう。

 

お薬手帳は、日頃飲んでいる薬をまとめて記録するもので、複数の医療機関を受診しているときなどに薬の重複などを防ぐことができる大事なアイテムです。

受診する際は必ず持参しましょう。

お薬手帳を医療機関ごとで分けている患者さんも見られますが、手帳は1冊にまとめることをおすすめします。
手帳が複数あると、見落とすリスク、手帳の持参忘れのリスクがあるからです。

お薬手帳をつけておけば、飲み合わせの危険が少なくなります

今飲んでいるお薬だけでなく、過去の記録からお薬での治療歴を知ることもできます。
医療機関でもらったお薬手帳のシールは忘れずに貼りましょう。

 

またお薬手帳には、アレルギー歴やお薬での副作用歴を書く欄があります。そこも上手に活用しましょう。

過去に副作用が出たお薬を覚えておかなくても、情報を医療機関側に正確に伝えることができます。
今まで出た副作用を防いだり、アレルギー成分を使った薬の使用を避けることにつながります。

お薬手帳は、災害時に医療機関などでお薬の情報が把握できない時など、自分が飲んでいる薬を伝えることができます。自分の身を自分で守ることにも繋がります。

 

お薬手帳を持っていると良いことだらけです!ぜひ積極的に活用していきましょう!