ステロイドについてのお話し

2022年 10月 15日 土曜日

「ステロイド薬」とよく聞きますが、どのようなお薬かご存知でしょうか。

今回はステロイドの中でも、ドラッグストアなどでも市販されている「ステロイド外用薬」についてのお話です。

 

まず、ステロイドとは?

ステロイド骨格と呼ばれる構造を持つ化合物の総称です。

生体内ではホルモンとして働くものが知られており、副腎皮質から分泌される「副腎皮質ホルモン」や卵巣や精巣から分泌される「性ホルモン」などがあります。

さらに副腎皮質ホルモンには糖質コルチコイドと鉱質コルチコイドに分類されます。

一般的によく言われる「ステロイド薬」はこの中でも糖質コルチコイドを元に作られたお薬で、炎症をおさえる作用があります。

ステロイド外用薬は作用の強さから5つのランクに分類されます。

弱い方から順に、「弱い(weak)」「普通(medium)」「強い(strong)」「とても強い(very strong)」「最も強い(strongest)」となります。

市販の外用薬では「弱い(weak)」「普通(medium)」「強い(strong)」に分類される成分が用いられます。かゆみ止めや抗菌薬の成分が配合されたものなども市販されていますので、ご自身で購入する際には症状によって使い分けが必要です。

 

使用量については一般的に「FTU」という単位がよく用いられます。

1FTUは大人の指先から第一関節まで乗せた量で、1FTU=約0.5gに相当します。

大人の手のひら2枚分に塗ることが可能と言われています。

部位によってだいたい何FTU使用するといった目安があります。

 

ステロイドは何か怖い…。と思う方も多いかもしれませんが、適切な薬剤を適切な使用方法・期間で使っていただければ、特に怖がるお薬ではありません。

逆に副作用を怖がって少ない量で使用してしまうと、十分に効果が得られない可能性があります。

使用量の目安は薬剤によって異なることもあるので、医師の指示に従ってください。

市販薬の場合は薬の説明書をしっかり読んで使用方法を守って下さい。

また長期に使用することも避けてください。

使用に不安がある場合は医師や薬剤師にご相談をお願いします。

貼り薬によるかぶれと予防法

2022年 10月 3日 月曜日

貼り薬を使っているとかぶれてしまうことがあります。

経験ある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は貼り薬でかぶれる原因とその対処法について紹介します。

そもそもなぜ貼り薬でかぶれてしまうのでしょうか?

・皮膚のバリア機能が弱まっているから

貼り薬を同じ場所で長く使い続けていると、角層が剥がれて薄くなり、皮膚のバリア機能が低下してしまいます。

その結果、かぶれてしまうことがあります。

・貼り薬の成分が原因になっているから

貼り薬には、薬の成分はもちろんのこと、温度感に影響を与える成分や粘着成分が含まれています。

これらの成分が体に合わずかぶれを引き起こしてしまうことがあります。

このような場合は、使用を中止する必要があります。

 

では、実際にかぶれてしまったら、どうすればいいのでしょうか?

まずは、かぶれの原因となっている貼り薬をはがします。

濡れたタオルで薬剤をやさしく拭き取ります。

必要に応じて、冷たいタオルで患部をよく冷やしましょう。

かゆみが気になっても、さらなる刺激を与えないよう、引っかいたりしないようにしましょう。

かぶれがひどい・気になる場合はかかりつけ医や皮膚科を受診しましょう。

必要に応じて、炎症を抑えるために抗ヒスタミン薬やステロイド薬が処方されます。

最後にかぶれの予防法についてもいくつか紹介しておきます。

◎貼る場所を清潔にしておく

お風呂上りや汗などで濡れているときは、汗がおさまってから、または汗をよく拭き取ってから貼るようにしましょう。

また、貼る場所に傷口や湿疹、発疹があるときは、使用をやめて、医師や薬剤師に相談してください。

◎同じ場所に繰り返し長時間貼らない

同じ場所で長く使い続けると、先ほども言ったように皮膚のバリア機能が低下してかぶれやすくなってしまいます。

時々肌を休めたり、貼りかえる際にずらして貼ると、かぶれの予防につながります。

◎剝がし方に気を付ける

特にテープ剤の場合は、周りの皮膚を手で押さえて、皮膚にそって、ゆっくり剥がしましょう。

持ち上げるようにはがすと、皮膚の角層が剥がれてしまい、かゆみ・かぶれの原因となります。

◎塗り薬や飲み薬に変えてみる

貼り薬よりも塗り薬のほうがかぶれにくいと言われています。

また、痛み止めなど飲み薬が存在するものもあります。

かぶれが気になる方は、貼り薬以外のものに変えてみるのも一つの方法です。

使用方法・注意点・飲み合わせ等については医師、薬剤師、登録販売者に相談しましょう。

◎パッチテストをしてみる

皮膚が弱い場合は、パッチテストの要領でかぶれないか確かめる方法もあります。

実際に使用する前に、腕の内側の皮膚の弱い箇所に、1~2cm角の小片を目安として半日以上貼り、発疹・発赤、かゆみ、かぶれ等の症状が起きないのを確かめてから使用するといいでしょう。

うがい薬のお話し

2022年 9月 15日 木曜日

うがい薬と言えば、何を思い浮かべますか?

うがい薬というと茶色のポビドンヨードのイメージが強く、どんな症状でもポピドンヨード一択になっている方も多いのではないでしょうか。

うがい薬の成分は、このポピドンヨードだけではありません。

本日はうがい薬の代表的な成分についてご紹介したいと思います。

うがい薬はざっくり2種類に分けることができます。

「口や喉の殺菌・消毒」作用のあるタイプ

「喉の腫れや痛みを抑える」タイプ

――え!?殺菌するだけじゃないの??――

もちろん口腔内の洗浄が大きな目的の一つではありますが、成分によっては喉の炎症を抑える作用をもつ薬もあります。

まず、「口や喉の殺菌・消毒」作用のあるタイプの代表的な成分は…

そうです。ポピドンヨードです。

また、聞きなじみがないかもしれませんが、セチルピリジニウム塩化物水和物という成分も「口や喉の殺菌・消毒」作用があります。

次に、「喉の腫れや痛みを抑える」タイプの代表的な成分は

アズレンスルホン酸ナトリウムです。

殺菌作用と抗炎症作用、どちらの成分も含んだうがい薬もあるので、

お使いのうがい薬にどの成分が入っているか、ぜひ確認してみてください。

 

代表的なうがい薬の成分をご紹介しましたが、日常的なうがいに薬は不要です。

水道水でうがいをしても、正しい方法で行えば必ずしも薬は必要ないのです。

ちなみに、正しいうがいとは、

1回目にブクブクうがい。

2、3回目はガラガラうがいを15秒以上です。

どの薬を使用すればよいか分からない時は、医師や薬剤師の先生に相談してくださいね♪

必要な時に、適切なうがい薬を使用しましょう!

 

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