うがい薬のお話し

2022年 9月 15日 木曜日

うがい薬と言えば、何を思い浮かべますか?

うがい薬というと茶色のポビドンヨードのイメージが強く、どんな症状でもポピドンヨード一択になっている方も多いのではないでしょうか。

うがい薬の成分は、このポピドンヨードだけではありません。

本日はうがい薬の代表的な成分についてご紹介したいと思います。

うがい薬はざっくり2種類に分けることができます。

「口や喉の殺菌・消毒」作用のあるタイプ

「喉の腫れや痛みを抑える」タイプ

――え!?殺菌するだけじゃないの??――

もちろん口腔内の洗浄が大きな目的の一つではありますが、成分によっては喉の炎症を抑える作用をもつ薬もあります。

まず、「口や喉の殺菌・消毒」作用のあるタイプの代表的な成分は…

そうです。ポピドンヨードです。

また、聞きなじみがないかもしれませんが、セチルピリジニウム塩化物水和物という成分も「口や喉の殺菌・消毒」作用があります。

次に、「喉の腫れや痛みを抑える」タイプの代表的な成分は

アズレンスルホン酸ナトリウムです。

殺菌作用と抗炎症作用、どちらの成分も含んだうがい薬もあるので、

お使いのうがい薬にどの成分が入っているか、ぜひ確認してみてください。

 

代表的なうがい薬の成分をご紹介しましたが、日常的なうがいに薬は不要です。

水道水でうがいをしても、正しい方法で行えば必ずしも薬は必要ないのです。

ちなみに、正しいうがいとは、

1回目にブクブクうがい。

2、3回目はガラガラうがいを15秒以上です。

どの薬を使用すればよいか分からない時は、医師や薬剤師の先生に相談してくださいね♪

必要な時に、適切なうがい薬を使用しましょう!

 

梨のお話し

2022年 9月 1日 木曜日

梨が旬の季節ですね♪

 

日本の梨には、大きく2種類あります。

皮の色が淡い黄緑色である「青梨」

皮の色が黄褐色の「赤梨」です。

 

青梨は「二十世紀」などが代表的な品種です。果肉は滑らかで、さっぱりとした甘みが特徴です。

赤梨は「幸水」や「豊水」が代表的な品種としてあげられます。果肉は粒々としていて、甘みが強いのが特徴です。

 

梨は「カリウム」を比較的豊富に含み、むくみ解消やデトックス効果が期待できます。

また、アミノ酸の一種である「アスパラギン酸」も多く含まれており、疲労回復におすすめです♪

 

美味しい梨を選ぶ際は、軸の部分がしっかりとしているかをチェックしましょう!

手にとった時に、ずっしりと重く水分量の高いものを選べば、梨ならではのみずみずしさを楽しめますよ。

軟膏のお話し

2022年 8月 15日 月曜日

みなさんは、塗り薬が処方された時に「混合」や「Mix」という指示が書いてあるのを目にしたことはありますか?

寒い季節に向けて保湿剤や炎症を抑える塗り薬を使用する機会が増えてくると思います。

今回はステロイドの塗り薬の強さと、軟膏を「混合する」という薬剤師のお仕事にも触れたいと思います。

 

【ステロイドの強さは5段階】

Strongest (最も強い):主に身体。胸や背中、お腹などに塗ります。

Very strong (とても強い):主に身体、皮膚の厚い手足に使用。

Strong (強い):身体や虫さされに使ったり、お子さんに使う場合もあります。

Medium (普通):主に顔や頭、首など。お子さんの湿疹に保湿剤と混ぜて使ったりもします。

・Weak (弱い):目などの弱い部分に使用。眼軟膏といって目の中の下まぶたの粘膜に塗る薬もあります。

症状や状態によっても様々ですので、お医者さんの指示に従って使いましょう。

【薬剤師のお仕事について】

「塗り薬を混合する」のも薬剤師の立派な仕事のひとつです。

時には軟膏だけでなくクリームタイプのトロトロした塗り薬や温感を加えるためにカプサイシンの粉(トウガラシの成分ですね!)や清涼感を与えるためにハッカの精油を入れる場合もあるんですよ!

実際のやり方は調剤薬局のお店にもよりますが、

基本的には「軟膏板」と「ヘラ」を使って薬剤師が手作業で混ぜます。

イメージは…歌を歌いながら混ぜてくれる某アイスクリーム屋さんみたいな感じですかね?

もちろん、歌は歌わずに真剣にお仕事をしています!

イラストのような軟膏板が主流ですが、混ぜる台の内部に電気が通っていて、

軟膏を温めて柔らかくすることで混ぜやすくする…なんていう軟膏板(板というより、軟膏を混ぜるテーブルのようなものですね!)もあります。

その他には「軟膏練り機」と言われるような機械があります。

これは小さいものだと形も大きさも5合炊き炊飯器よりひとまわり大きいくらいですかね?

ひとつの軟膏ツボに混ぜる軟膏をすべて入れてスイッチを押すと遠心力で混合してくれる機械です。

とても便利ですが、薬の種類によっては中心だけ混ざっていなかったり、

ダマが出来てしまうこともあるので、機械で混ぜたものを一回出して、

最終的に薬剤師が手作業で混ぜることもあります…。(大変💦)

 

「軟膏を混ぜるのにお時間かかります」と受付で言われたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

お待たせしてしまって申し訳ない気持ちでいっぱいですが、薬剤師さんたちは、このようにして調剤室でがんばって軟膏を混ぜています!