オブラートの正しい使い方

2022年 3月 15日 火曜日

皆さんは、粉薬を飲むのは得意でしょうか。

特に、中には苦みのあるお薬もあり苦手意識を持たれている方も多いと思います。

 

そんな時、役に立つのがオブラートです。

オブラートは馬鈴薯(じゃがいも)や甘薯(さつまいも)のでんぷんを糊化して、それを乾燥してつくった食べられるフィルムのことを言います。

 

「オブラートの使い方は?」と聞くと、「オブラートに粉薬を包んで飲むんでしょ」と仰る方が多いのではないでしょうか。

確かに、【オブラートに薬を包んで飲む】ことに誤りはないのですが、口の中でくっついて飲みづらいと感じた方はいないでしょうか。

私の母も同じようなことを話していました。

 

母「粉薬を飲むのが嫌だ」

私「オブラートを使ってみてはどう?」

母「のどにくっつくでしょ?窒息しそうになるわ」

 

実は、オブラートは水に溶けやすい性質があるので、口の中の水分でくっついてしまうのです。

そういったときにおすすめの方法があります。

 

1)薬をオブラートに包む←ここまでは同じです。

2)コップに水を入れて用意します。

3)オブラートで包んだ薬をスプーンに乗せます。

4)そのままコップの中の水に漬けます。

5)それを口に入れて、コップの水で飲みこんでください。

 

オブラートがトロっとして飲みやすくなりますよ。

ポイントは、口に入れた後は早めに飲むことです。長くとどめてしまうとお薬が漏れてきてしまいます。

 

母にも教えたところ「ばっちり!」と喜んでいました。

オブラートを使ったことが無く、粉薬に苦手意識の借る方はぜひ試してみてください。

※中にはオブラート使用を適さないお薬もあるようなので、薬局薬剤師に事前に相談してくださいね。

「笑い」が薬になる?のおはなし  

2022年 3月 1日 火曜日

 

突然ですが、皆さん「お笑い」はお好きですか?

お笑いの本場、大阪で興味深い試みが行われています。

大阪国際がんセンターにて平成29年5月より、「笑い」ががん患者さんの心身にどんな影響を与えるのか、という研究がスタートしました。

 

方法は・・・

40歳以上65歳未満の患者さん約60人に2週間に1回、芸人の漫才や落語を鑑賞してもらいました。計8回の公演をすべて見るグループと、半分だけのグループに分け、鑑賞の前後に血液検査やアンケートを実施し、笑いが免疫機能や患者さんの生活の質(QOL)に与える影響を比較しました。

 

結果は・・・

鑑賞前と比べ、血液検査では、免疫を高めてがんを抑える作用をもつタンパク質「IL-12B」(インターロイキン-12B)を出す能力が1.3倍になったことが確認されました。また「痛み」の症状も改善し、認知機能の向上もみられました。

 

今後は・・・

第2弾の研究が平成30年12月より実施中で、今後の結果が期待されています。

 

「気分が落ち込んでいたり体がしんどいなあと思っているとき、何かちょっとしたきっかけで笑うことで、気分が軽くなった、元気になった。」

という経験、皆さんもあるのではないでしょうか。

これが、「気のせい」ではなく科学的に証明されれば、すごいことですね。

 

今回の研究はがん患者さんが対象ですが、もっと広くとらえて、日常生活に「笑い」を取り入れることで、多くの人々が心も体も元気に過ごせるような社会になれば嬉しいですね。

食品表示について

2022年 2月 15日 火曜日

「血糖・血圧・血中のコレステロールなどを正常に保つことを助ける」などの食品表示をみたことはありませんか?

ペットボトル飲料のラベルやお菓子の箱など…様々な食品に表示されています。

今回は、この食品表示についてお伝えしていきます!

 

食品は大きく、一般食品と保健機能食品に区別されます。

保健機能食品は、さらに特定保健用食品栄養機能食品機能性表示食品に分類されます。

これらはいずれも医薬品ではなく、疾病の治療を目的として摂取するものではありません。

あくまでも食事からの栄養摂取や食生活の改善を基本とした上で自己の判断で摂取するものです。

 

では、それぞれの分類について詳細をご紹介いたします。

【特定保健用食品】

健康の維持増進に役立つことが科学的根拠に基づいて認められ、消費者庁長官の許可を得ることにより、特定の保健の用途に適する旨を表示した食品。

表示例)お腹の調子を整える、コレステロールの吸収を抑える など

 

【栄養機能食品】

国が決めた基準に沿っていれば、許可や届け等なくして、食品に含まれる栄養成分の栄養機能を表示することができる食品。

表示例)カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です など

 

【機能性表示食品】

消費者庁長官の個別の許可を受けたものではなく、事業者の責任で保健機能を表示した食品。その保健機能の有効性の科学的根拠や安全性などの情報を事業者が消費者庁へ「届出」を行うことが決められています。

表示例)本品には○○が含まれます。○○の機能があります など

 

分類によって表示方法が異なっているのですね!(/・ω・)/

 

では、ここでクイズです!!

これはどの食品表示に該当するでしょうか?

問題:「食後の血中中性脂肪の上昇をおだやかにする」

 

正解は、特定保健用食品の表示です!

 

今度、是非お店で食品を買う際に確認されてみてはいかがでしょうか。

日々の健康を意識していきましょう!