秋の旬野菜のおはなし

2024年 11月 1日 金曜日

秋と言えば食欲の秋

夏も食べ物がおいしい季節ですが、秋は食材の彩りが増えて、更に食卓がにぎやかになる季節です。

特に、秋が旬のお野菜と言えば、にんじんはその一つですね。

にんじんにはβカロテンと呼ばれる、抗酸化作用を示す栄養素を豊富に含んでいます。また、βカロテンは動物の体内で、皮膚の機能を正常に保つ作用や目の機能を正常に保つ作用に重要なビタミンAを生成する役割も担っています。

 

お野菜の多くは皮や皮の近くに栄養がたくさん含まれていることが多いですが、にんじんも例に漏れず、皮や皮の近くに栄養がたくさんあります。

野菜の皮は食感を損なうので、好んで皮つきで調理する方は多くはないと思いますが、薄く切って、短時間火を通す程度であればβカロテンは壊れにくいそうなので、皮つきのにんじんしりしりなんかもお勧めです。

 

余談ですが、「ニンジン」は漢方薬にも使われているのはご存じでしたか?

 

普段私たちが食べているにんじんは、西洋種のにんじんで、これがそのまま漢方薬に使われているわけではありません。

一般的に漢方薬で使われるニンジンは、オタネニンジンと呼ばれ、中国や朝鮮などの地域を基原とするニンジンです。

このオタネニンジンの細根を除いた根、またはこれを軽く湯通ししたものが一部の漢方薬に含まれています。

漢方では、気を補う、虚脱を治し、精神安定を図る薬能があるとされていて、強壮薬などの処方で配合されていることが多いです。

市販で売られている補中益気湯や十全大補湯などの漢方薬にも生薬成分として配合されているため、体力の低下や食欲不振が気になる方は、薬局の薬剤師さんによく相談してみてください。

 

 

にんじんの他にも、秋が旬の野菜と言えばサツマイモがありますね。

食物繊維が非常に豊富なので、便秘の改善に効果が期待できます。

ただ、サツマイモは栄養として摂る、というよりかはスイーツとしてのサツマイモがおいしいんですよね。

石焼き芋は定番ですが、近年ではサツマイモを加工したスイーツが非常に世の中に多く出回っています。

特にこの時期は、アンテナショップや全国展開しているカフェ等で、期間限定の様々なサツマイモのスイーツが提供されているので、お出かけの際にはサツマイモの誘惑にご注意ください。

ホップのおはなし

2024年 10月 15日 火曜日

そろそろ夏の暑さも和らぎ、過ごしやすい秋がやってきます。

秋のイベントといえば、ドイツのお祭り「オクトーバーフェスト」。

国内でも各所で開催され、世界のビールや食べ物などを楽しめるみたいです。

今日は、ビールの原料として有名な「 ホップ 」の話題をお届けします。

 

*ビールは薬だった

ヨーロッパでは昔、生水を飲むとペストやコレラに感染したことから、修道士たちは民衆にワインやビールを勧めてきました。

また、栄養豊富で薬草を使ったビールを薬としても利用したそう。修道院で作られるビールは「トラピスト」と呼ばれ、現在でも限られた修道院で造られています。

日本のスーパーなどでも見かけるシメイは、トラピストビールの1つです。ぜひ飲んでみてはいかがでしょうか。

 

*ホップの働き

ホップといえば、松ぼっくりのような形が特徴的ですよね。あの部分は毬果(きゅうか)と呼ばれ、中には黄色い粒状の「ホップ腺」が付いています。

ホップ腺には結晶性苦味成分、芳香成分などが含まれており、ビールの苦味、香り、泡に重要なだけでなく、雑菌の繁殖を抑え、保存性を高める働きがあります。

また、消化を促進する健胃作用イライラや不安を解消する鎮静作用、利尿作用のある成分も、ホップ腺に含まれています。

 

*身近な市販薬にも

ドラッグストアなどで購入できる市販薬の中にも、ホップを使用した商品がありました。ホップエキスを含む複数の生薬成分で構成され、以下の効能を持つ医薬品です。

【効能】

いらいら感・興奮感・緊張感の鎮静

上記症状に伴う疲労倦怠感・頭重の緩和

 

いかがでしたか。上記以外にも鎮痛作用ホルモン作用肥満予防など、ホップは様々な効果が期待され、研究されている植物です。

 

ホップには健康効果が期待できそうですが、ビールの飲みすぎは生活習慣病の原因になります。

くれぐれも気を付けて、お酒を楽しみましょう。

ぶどうのおはなし

2024年 10月 1日 火曜日

夏の猛暑も段々と落ち着き、食欲の秋がやってまいりました!

今回は、秋の味覚の一つである「ぶどう」のおはなしです。

世界に1万種類以上あるといわれるぶどう。

品種改良により、粒の大きさや風味などが異なるさまざまな品種が今も生まれています。巨峰やデラウェアのようなお馴染みの品種から、種がなく皮ごと食べることができるシャインマスカットやナガノパープルのような高級な品種もあり、それぞれに色や味・香りも異なるため選ぶのも楽しいですね。

栄養素の多いぶどうは、「畑のミルク」と言われるほど多くの栄養分、効果がありますので、その一部をご紹介します。

 

【疲労回復効果】

ブドウ糖や果糖など吸収されやすい糖質がたっぷり含まれ、疲労回復の効果が望めます。

 

みなさまもおやつや食後のデザートにぶどうを食べて美味しく、健やかに過ごしていけたらいいですね!

 

ちなみに、ポリフェノールは、果肉、果汁よりも「皮」に多く含まれ、その10倍くらいポリフェノールを含んでいます。

ぶどうは皮ごと食べましょう!

ピオーネや巨峰のような皮が食べられないぶどうでも、凍らせてシャーベット状にすると、美味しく皮ごと食べられますよ。