花粉症薬(抗アレルギー薬)のスイッチOTC薬のはなし

2013年 4月 1日 月曜日

寒い季節が過ぎ、今年も花粉症の季節になりました

処方箋を出してもらわないと手に入らなかったお薬も、スイッチOTCとして、続々と薬局で手に入るようになってきました。
最近ですと、ストナリニZコンタック鼻炎Z(2013年2月発売)、アレグラFX2012年11月発売)、アレジオン10(2011年10月発売)が発売されていますね。

ストナリニZコンタック鼻炎Zは、主成分がセチリジンという成分で、処方箋薬ではジルテックというお薬です。
アレグラFXは、主成分がフェキソフェナジン、処方箋薬はアレグラ
アレジオン10は、主成分がエピナスチン、処方箋薬はアレジオンです。

どれも有名なお薬ですので、ご存知の方、処方箋でお使いになられていた方も多いかもしれません

これ以外にも、オロパタジン(アレロック)ベポタスチン(タリオン)エバスチン(エバステル)スイッチOTCの成分として承認されているので、今後、発売されるかもしれません。

花粉症薬は、人によって、合う合わないがありますし、これから花粉症薬を探す方も、既に自分に合う花粉症薬がある方も、病院に行かないでも買えるスイッチOTCが増えるのは喜ばしいことだと思います。

先ほどから、スイッチOTCという言葉を連用していますが、スイッチOTCというのは、今まで医師の処方でのみ使用されていた医療用医薬品を、薬局等の店頭で購入できるようにしたお薬のことを言います。
元々、病院等で使われていたものですので、通常の市販薬よりも効き目が強いものが多くあります。
お仕事が忙しくて、病院に行く時間がない!という方でも、深夜まで開いているドラッグストアなどで購入可能なので、特に時間がない方は重宝されるのではないでしょうか。

このスイッチOTC、実は、国にとっても嬉しい存在だったりします

保険医療で、患者が3割負担の場合、残りの7割を国が負担しているわけですが、スイッチOTCの場合、国の負担は0割ですので、 スイッチOTCを使うことで、国の医療費の削減に貢献できるというわけです。

10割負担ということは、患者はかなり損してる?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、処方箋料や調剤料などがかからないため、同じ薬を同じ量、処方してもらった場合とスイッチOTCで購入した場合で、 スイッチOTCの方が必ずしも高いということになりません

むしろ安くなることもあるくらいですが、時は金なりという言葉もありますし、多少高かったとしても、時間がない方でも買える、というのが最大の強みでしょうか。
時間がない方でも買えて、国の医療費削減にも貢献できる(自分のお財布にも優しいかもしれない?)スイッチOTC興味を持たれた方は、是非、薬剤師に相談してみてくださいね!!

春眠暁を覚えずのはなし

2013年 3月 15日 金曜日

ゆっくりと春の気配を感じるようになりましたね
といえば…「春眠暁を覚えず」 ほっこりウトウトしてしまう季節ですよね。

この春眠暁を覚えずという言葉、春によく耳にする言葉ですが、
もともと孟浩然の『春眠』 という漢詩の一節なのです

参考までに・・・

春眠不覺暁 (春眠 暁を覚えず)  <春の眠りは夜明けに気づかない>
處處聞啼鳥 (処処 啼鳥 を聞く)  <そちらこちらで鳥の鳴き声が聞こえてくる>
夜来風雨聲 (夜来 風雨の声)   <昨夜は嵐の音が激しかったなあ>
花落知多少 (花落つること 知りぬ多少ぞ) <庭の美しい花は散ってしまっただろう>

<春の眠りは夜明けに気づかない>
→「春の眠りは気持ちよくて、うっかり寝過ごしてしまう」ということでしょうか。

ちなみに、この一節は単に、「春なのだから寝坊してもしょうがないよね」という意味だけではないようです。
寒い冬から春になるにつれて夜明けも早くなり、いつものように目が覚めても、もう外が明るくなっているなぁ。
心地よい春の訪れを感じられる・・・そんな意味もあるのかもしれません。

そう考えると、なるほど、素敵な一節です

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でもやっぱり、寒い冬や熱い夏に比べて、だんだんと暖かさを感じられる春は、
心地よい眠気に誘われるものですよね

眠気覚ましには、コーヒーを1杯。
なんて方もたくさんいらっしゃると思います。

さて、このコーヒーに含まれている「カフェイン」
このカフェインという成分、キサンチン誘導体の一種で、少量で大脳皮質を興奮させて眠気や疲労感を喪失させる、中枢興奮作用を持っています。
またその他の作用として、利尿作用や強心作用、気管支拡張作用などもあります

カフェインは他のキサンチン誘導体(気管支喘息薬として使用されているテオフィリンなど)よりも中枢興奮作用、つまり眠気を覚ましてくれる作用が強力です。

カフェインはコーヒーの他にも、疲労回復によく用いられる栄養ドリンク剤や市販の風邪薬、
紅茶、緑茶や番茶などの日本茶、チョコレート、コーラ、ココアなどに含まれています。

ちなみに、カフェインが脳に届くのは約30分後。そして覚醒効果は、約3~10時間程度持続するといわれています。

また、カフェインには胃液の分泌を活発にし、消化を促進する働きや、脂肪の分解を助ける働きもあるため、食後にコーヒーというのはなかなか理にかなった摂取方法なのですね!!

これから、春も本番を迎えます。
暖かさとともに、花粉症の方はアレルギーの薬で眠たくなることも増えてきます。

ランチの後にはコーヒーや紅茶でほっと一息。

その風邪、ただの風邪!?のはなし

2013年 3月 1日 金曜日

季節の変わり目は体調を崩しやすい時期ですね

私も、秋から冬になるとき、喉の痛み・鼻水の症状がでて、数年ぶりに風邪をひいてしまいました
ただの風邪ならよかったのですが、1週間たっても鼻水がとまらず、
就寝中に何気なく鼻をすすったらそのまま耳へ流れてしまったようで、
結局その日は耳に水がはいったような違和感と痛みのため、眠れない夜を過ごしました。

翌日、耳鼻科へ直行し、中耳炎と告げられました(><。)
すぐに耳から鼻から吸入されるという処置を受け、炎症を抑えるための抗生物質、痰切りの薬など、
飲み薬と点耳薬を処方され帰宅しました。
その後も数回通院し、完全に治るまでに2週間程度かかりました。

耳鼻科へ受診したことも初めての経験でしたが、点耳薬を使用したのも初めてでした。
見た目は目薬のようで、容器を手で握って暖めてから、耳に直接滴下して使用します。
耳に水分が入るので当然違和感があり、使用感はあまりよくありませんでした。
ここまで悪化するまで放置せず、はやく病院はいけばよかったなと後悔しました

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このように、不調を感じたら、しっかり休養をとることが大事ですが、
「少し寝たらよくなる」などとあまり過信はせず、はやめにかかりつけの病院を受診されることをお勧めします!!!