ウコン

2012年 4月 23日 月曜日

春は送別会、歓迎会、お花見、などなどお酒を飲む機会が多いのではないでしょうか?
お酒にウコンを活用するのはもう定番ですね。      

 

ウコンの有効成分クルクミン

カレーの主要スパイスであるターメリック(粉ウコン)の黄色色素を指します。
その鮮やかな色から、たくわん、ウィンナーソーセージなどの天然着色料として利用されていますが、肝機能改善の効果があることが古くから知られていました。
しかし、ウコンはお酒の席だけの優れものではないのはご存知ですか?

肝臓以外にもカラダのさまざま箇所に働きかけることが近年明らかになってきているんです。

クルクミンは消化管から吸収されると、全身に運ばれ、全身の血管、筋肉、胃や腸の消化管、心臓や脳などに行き渡って作用します。
そのクルクミンの働きとして知られている主なものは2つ。1つは、炎症を抑える抗炎症作用。もう1つは、活性酸素を減らす抗酸化作用です。
この作用が私たちの生活の中でどう役立つかというと、例えば・・・ 

     激しい運動や、久しぶりに力仕事をした時、筋肉痛になることがありますよね。これは、肉体的ストレスにより筋肉が疲労、ダメージ受け、修復するために炎症を起こし痛みを引き起こしています。クルクミンには、炎症を抑制する働きがあるとともに、ダメージの修復をするためのホルモン分泌などの過剰反応を抑えます。 

つまり、筋肉疲労に役立つ◎ 

      クルクミンは細胞の老化に影響を及ぼしているとされるNF-κB(エヌエフカッパービー)の働きを抑制する効果があります。これらが紫外線やウイルスの攻撃を受け異常に活性化すると、メラニン色素が増加し、シミやくすみを引き起こしてしまいます。しかし、クルクミンによって、異常に活性化したNF-κBを正常化できれば、メラニンの増加を押さえ込むことができ、美肌効果を期待できるのです。

つまり美肌に役立つ◎ 

 
 
そのほかにもウコンの有効成分クルクミンには様々な作用があるようです。

これらをうまく生活の中に取り入れて健康な毎日を送りたいですね!

薬局のハイテク

2012年 3月 26日 月曜日

社会人1年目、新卒で調剤薬局へ就職した私。
薬剤師はやはり日々勉強、そして正確・誠実さが求められる仕事だと思っていたのですが、
実際働いてみると・・・けっこう体力も必要な仕事なんです。

湿布なんて段ボール箱にたくさん入っていたら重いので力が必要ですし、なにより患者さん
を待たせているわけですからスピードが必要! 
体調の悪い患者さんは早くおうちに帰りたいでしょうし、仕事の合間に受診された方は貴重
なお昼休みを削って来ているかもしれません。
でも、薬剤師はただお薬を集めて渡せば良いという仕事でもないのです。
処方された内容に不備はないか、飲みあわせは問題ないか・・・など考えながら、できるだけ
早くお薬をお渡しできるよう頑張っています

そんな薬剤師の味方である 便利なマシーン について私の思いと共にお話したいと思います。

私は派遣薬剤師をしていたので、数社の薬局で働く機会がありました。
薬局によって置かれている機械も様々なので、新しく配属された薬局で
こんな便利な機械があるんだ  と 発見することも楽しみでした。
今となれば粉薬は機械に必要な量のお薬をセットし、自動で1回分ずつ薬包紙に包まれて出
てくるのがあたりまえですが、昔は手作業で1つずつ包んでいたんです。

 薬剤師の方なら薬包紙の包み方を学校で習いましたよね。
 私は包める自信がないですが・・・

名前や飲み方など書いたお薬を入れる袋も今はほとんどが機械で印刷していますよね。
その他にも、自動で軟膏を混ぜてくれる機械、自動で1回分のお薬をまとめてくれる機械、
お薬をどれくらい測ったか記録してくれる機械、シートからお薬を取り出してくれる機械など
たくさんの機械が存在します。

軟膏を混ぜるのは冬だとお薬によっては硬くて力が必要であったり、量が多いと混ぜるの
も一苦労なので、軟膏ミキサーをはじめて知った時は感動しました。
最近知り驚いたのは、PTPシート全自動薬剤払出機です!
データを登録すると自動でお薬を集めてくれる機械です。注射薬対応の機械もあるようです。

小さな道具では、割線があるお薬を半分にするためのはさみや軟膏のチューブからお薬をきれ
いに搾り出すための道具はよく使われていると思います。とても便利です。

軟膏板が使い捨てタイプになっているものもあるようです。使用した面をめくればお掃除しな
くてもすぐに次の作業にとりかかれますね。粉薬を混合する時は乳鉢・乳棒を使用することも
多いですが、効率よく短時間で混和できる道具もあるようです。

世の中どんどん便利なものが出てきますね。

私は便利なお掃除グッズやキッチングッズを見ると欲しくなってしまいます。
  
でも大切なのは、何が必要か見極め使いこなすこと
機械を使ったからといって必ずしも作業が早くなるとは限らないですからね。
 

花粉症とお薬 ②

2012年 2月 28日 火曜日

前回は、花粉症の内服薬についてお話ししました。

今日は外用薬についてお話しいたします。            

アレルギーに対する点鼻薬/点眼薬

花粉症用として市販されている点鼻薬や点眼薬には様々な成分が含まれていますが、メインとなる成分は抗ヒスタミン薬抗アレルギー薬です。

第1世代抗ヒスタミン薬のクロルフェニラミンマレイン酸が代表的で、血管収縮剤などを配合し、不快な鼻の症状や眼のかゆみをすばやく改善することができます。

その反面、効果はあまり持続せず、使い続けると効きにくくなってくることがありますので予防的には使用しません。

 

抗アレルギー薬としてはケミカルメディエーター遊離抑制薬のクロモグリク酸ナトリウムや、第2世代抗ヒスタミン薬のケトチフェンフマル酸塩が使われています。

クロモグリク酸ナトリウムには出てしまった症状を鎮める抗ヒスタミン作用がないため、第1世代抗ヒスタミン薬が配合されています。

ケトチフェンフマル酸塩は予防的効果とある程度の即効性を併せ持つスイッチOTCです。血管収縮剤を含まない純粋な第二世代抗ヒスタミン点鼻薬ですので、花粉症シーズンに渡っての使用が可能です。

また、市販の点鼻薬や点眼薬には、血管収縮剤(塩酸ナファゾリン、硝酸ナファゾリン、硝酸テトリゾリン、塩酸オキシメタゾンなど)というものが配合されている製品もあります。

特に点鼻薬で顕著で、使い始めはたちどころに鼻の通りが良くなり気持ちが良いですが、連用するとリバウンドによってかえって鼻づまりを起こすことが多いです。

花粉症は人によっては数ヶ月続くものなので、血管収縮剤が含まれている製品の使用には十分な注意が必要です。使うのであれば、どうしてもつらいときに数日程度を目安にするのが良いと思います。

さらに、近年では、点鼻薬には処方薬にしか配合できなかったステロイド成分を配合したOTCが発売されました。

ステロイドは鼻詰まりや鼻水などを抑える効果が高い上、鼻腔内の局所に使用するので、眠気も出ず、全身的な副作用の心配がほとんどありません。

                点鼻薬の使い方

使用前によく鼻をかみ、軽く吸い込みながら容器を鼻に入れて噴射します。このとき、容器の向きはまっすぐにし、鼻の中心にある鼻中隔(右と左の穴を隔てている部分)にはなるべく薬剤が直接当たらないようにしてください。

      点眼薬(目薬)の注し方

容器の先端がまつげに触れないよう少し離して一滴だけ点眼します。うまく点眼できなかったときのみもう一滴点眼します。点眼したらすぐにあまりまばたきをせずに目を閉じ、そのまましばらく目をつむったままにします。

そうすることで点眼薬が浸透するだけでなく、点眼薬が鼻に流れるのを抑えることが出来ます。その後、目の回りにあふれた点眼薬をティッシュなどで軽く押さえるようにして拭き取ります。

コンタクトレンズを使用する場合は、一般的にはハード、および一日使い捨てタイプの場合はそのままレンズの上から点眼していいでしょう。

ソフトや二週間タイプのコンタクトレンズの場合はそのままでは点眼せず、一度レンズを外すか、レンズ装着前に点眼し、出来れば15分以上置いてからレンズを装着するといいでしょう。

                   

症状やライフスタイル、好みによって合う薬は人それぞれです。自分にあった薬をみつけ、花粉症をうまく乗り切りましょう!お気軽に薬剤師にご相談ください。