浮腫みのはなし

2023年 12月 1日 金曜日

みなさまは立ちっぱなしや座りっぱなしによる足の浮腫みのお悩みはありませんか?

 

立ちっぱなし、座りっぱなしでいると浮腫みが起こってしまうのは、長時間足の筋肉を動かさないため血流が低下しているからです。足の筋肉は血液と一緒に水分も全身に送っているため血流が低下すると水分が下肢に溜まります。

 

そこで今回は浮腫みに効果のある漢方を紹介します。

漢方では水分代謝が悪く、水分の排出が停滞していることを水滞すいたいといいます。水分代謝を整えることで、浮腫みを改善する漢方にはいくつか種類があります。

当帰芍薬散とうきしゃくやくさん

水分代謝を整える働きと同時に血行を良くする働きもあります。
それにより、冷え性や生理不順も改善します。

配合生薬:当帰(血行促進)、芍薬(冷え、貧血改善)、川芎(血流改善)、沢瀉(利水作用)、茯苓(利水作用)、白朮(健胃、整腸、利尿作用)、蒼朮(健胃、整腸、利尿作用)

 

五苓散ごれいさん

水分の摂りすぎによる浮腫みや、頭痛や吐き気など二日酔いの症状にも効果があります。

配合生薬:沢瀉、猪苓(利尿、解熱、消炎作用)、茯苓、白朮、桂皮(冷え改善)

 

防已黄耆湯ぼういおうぎとう

水分代謝が悪い、疲れやすい、汗をかきやすい、水太りタイプの肥満体質の方によく用いられます。

配合生薬:防已(水分代謝促進、鎮痛)、黄耆(利水作用)、蒼朮、生姜(発汗、健胃作用)、大棗(健脾、鎮静作用)、甘草(健胃、鎮痛、鎮痙作用)

漢方を服用すること以外にも浮腫みの改善には、運動をして筋肉をつける、塩分やアルコールを控える、入浴で体を温めることなども大切です。

 

 

浮腫みがあり漢方を服用したいという方はまず医師や薬剤師にご相談ください。

 

咳のおはなし

2023年 11月 15日 水曜日

 

 

が続くとつらいですよね。

咳が続くと、体力も消耗し(実際にエネルギーを消費しています)、
ついついすぐに咳をおさめようと手を尽くしてしまいます。

 

そんな咳ですが、医学的にはいくつかの種類に分類され、
咳止めのお薬が出される場合と、そうではない場合があるようです。

※先生の診断や患者様個々の症状や状態にもよりますので、無理されずに受診してご相談ください。

 

咳とは、基本的には異物を外に出すために起こっています。
異物とは、モノや菌やウイルスなど様々です。
ただ原因が見えない、別のところにある場合もあります。別の原因がある場合は、まずそちらの対応をします。

 

「咳をとめたい」と受診して先生に伝える。

先生の頭の中では医学的に多くの情報の中から原因や対策を考えて、
最善の一手を検討してくださる。

だからこそ、大切なのは「伝え方」です。

  • 咳の有無
  • いつから続いているのか
  • 1日のうちにどの時間帯がつらいのか
  • アレルギー性鼻炎や喘息、アレルギー素因があるのかどうか
  • 咳と同じタイミングで変えた行動があるのか
  • 既往歴や併用薬など

 

また1度目の受診で咳が収まらない場合、
「その対応(薬)でおさまらない」ということも大事な情報ですので、
必ず伝えてほしいです。

 

咳とひとくくりに言っても、大変多くの種類の咳と、原因や誘因があいまってなかなかすぐに治らない場合もあります。

そんな気持ちだけでも、薬剤師として相談してもらえると嬉しいです。

医師でも薬剤師でも看護師でも医療関係の方であればきっと治療につながると思いますので、話しやすい方に相談してみてください。

解熱鎮痛剤のお話

2023年 11月 1日 水曜日

暑さも落ち着いて、朝方や夜に寒さを感じる日も増えてきました。

1日の寒暖差が大きくなると、気温の変化に体が対応できず、体調をくずしてしまう方も多いのではないでしょうか。

 

体調をくずして発熱した場合、なんらかの感染症にかかっている可能性があります。

発熱は、体が悲鳴をあげている状態です。大切な予定があったとしても、解熱鎮痛薬を飲んで無理をして職場や学校に行くことは避けて、医療機関を受診し、発熱の原因を特定するようにしましょう。

ご自身の体を守るためにも、周りの方にうつさないためにも、発熱時に医療機関を受診し体を休めることは大切です。

 

とはいえ、解熱鎮痛薬は頭痛等の痛み止めとしても使えますし、常備しておきたいですよね。

解熱鎮痛剤は、医療機関を受診しなくてもドラッグストア等で購入可能ですが、さまざまな種類の解熱鎮痛薬が販売されていて、どれを選んだらよいのだろう?と迷う方も多いのではないでしょうか。

 

しかし、人によっては飲んではいけない薬や、飲むのに注意が必要な薬があります。

例えば、解熱鎮痛薬の場合、子どもや妊娠中の方にはアセトアミノフェンという薬以外は基本的には使用できません。  

アセトアミノフェンは、新型コロナウイルスワクチン接種後の発熱時に、子どもや妊娠中の方にも使用できる薬として報道され話題になっていましたので、ご存じの方もいらっしゃるかと思います。

 

さらに注意が必要なことがあります。

販売されているアセトアミノフェンの全てが、子どもや妊娠中の方に使用できるとは限らないのです。

子どもに使用する場合は、薬のパッケージをみて、「小児用」などと記載されているものを選びましょう。
そして必ず、小児用の用法・用量を守るようにしましょう。

 

妊娠の可能性のある方は、アセトアミノフェンと一緒に含まれている他の成分に注意が必要なこともありますので、薬剤師等に相談してから使用しましょう。

 

 

子どもや妊娠中の方に限らず、その他の方も、正しく薬を使えば、薬を飲むことに過剰に恐れる必要はありません。

自分にあう薬を見つけ、薬とうまく付き合って、自分らしい生き生きした日々を送りたいですね。

 

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